加賀屋に学ぶ


昨夜、金沢入りしました。14日に金沢港の近くにオープンする「みなと紫雲閣」の打ち合わせなどを行いました。13日の朝は、金沢から車で和倉温泉へ。
行き先は、日本一の人気旅館として知られる「加賀屋」です。


第16回事業継承セミナーのようす



この加賀屋で全互協の「第16回事業継承セミナー」が開催されました。
わたしが委員長を務める事業継承委員会の主催です。
通常、「事業継承セミナー」は業界の方々に講師をお願いしてきましたが、年に1回は異業種の大物経営者のお話を聞こうということで、ブログ「ヤマト運輸に学ぶ」で紹介したセミナーが開かれました。今回は、ヤマト運輸さんに続いて、加賀屋さんに学ぼうというわけです。


冒頭で委員長として挨拶しました



第1部の「講演会」では、株式会社加賀屋の小田禎彦会長に講演していただきました。
講演のテーマは「繁栄と生き残りの秘訣」です。
セミナーに先立って事業継承委員会を開催した後、16時からセミナー開始。
司会は、事業継承委員会の吉田昌敬副委員長(メモリード専務)です。


加賀屋さんとのご縁をお話しました



最初に、委員長のわたしが挨拶をしました。わたしは「みなさん、北陸へようこそ! 今日は、有名な加賀屋さんの小田会長のお話をお伺いします。じつは、わたしが小田会長にお会いしたのは2度目です。以前、加賀屋さんが日本のサービス業としては初めてISO9001を認証取得したということを新聞で知り、わが社の会長と一緒にお訪ねしたのです。
わたしたち親子が到着したとき、小田会長はちょうどISOのコンサルタントの方と打ち合わせ中でした。そして、そのコンサルタントの方をわたしたちに紹介して下さったのです。おかげさまで、わが社は業界で最初にISO9001を認証取得することができました。これも加賀屋の小田会長のおかげだと思っています」と申し上げました。
それから「2020年の東京オリンピック開催に向けて『おもてなし』という言葉がキーワードになっていますが、今日は加賀屋さんの『おもてなし』や『ホスピタリティ』の秘訣についてお聴きできることを、わたし自身、大変楽しみにしています」と言いました。


講演する「加賀屋の小田会長



それから講師である小田会長が登壇されました。
加賀屋流おもてなし」の秘密についてたっぷり話していただきました。
講演の冒頭で、小田会長は日本観光旅館連盟の会長を務めたサンレーグループ佐久間進会長の名前をあげ、「佐久間会長さんは、われわれの業界のトップリーダーであり、名会長さんでした。その息子さんが委員長を務められる事業継承委員会のみなさんは、きっと素晴らしい方々に違いありません」と言われ、わたしはもう穴があったら入りたい心境でした。


観光産業への熱い想いを語る



加賀屋さんといえば、「プロが選ぶ日本のホテル・旅館百選」で34年間連続で総合第1位を受賞されています。「外客誘致と広域観光のカリスマ」と称される小田会長は、老舗旅館の加賀屋(明治39年創業)を承継し、部屋数僅か12室だった温泉旅館を客室数232、年間利用29万人、売上120億円を達成する大旅館へと成長させました。


小田会長の講演のようす

講演終了後には盛大な拍手が起こりました



さらに小田会長からは、お客様に圧倒的な満足感を与える独自のホスピタリティを開発・導入し、成功すれば更なる展開へと次々と手を打つ、生き残りというか、いわば勝ち残りへの積極的な戦略経営の極意・秘訣を伺いました。小田会長は「おもてなし」「サービス」「ホスピタリティ」についての持論を述べられ、観光産業への熱い想いを語って下さいました。
講演後の質問コーナーでは、「旅館業で一番難しい点は何か」「旅館業から見て葬祭業をどう思うか」「人材教育で苦労している点は何か」などの質問が相次ぎました。小田会長は、それらの質問を1つづつ丁寧に受け取られ、真摯に答えて下さいました。終了後は、参加者全員から盛大な拍手が起こったことは言うまでもありません。


加賀屋の小田会長と

施設内見学のようす



第2部は「加賀屋施設内の見学」です。グループに分かれて、加賀屋さんの自動料理搬送システム」を見学しました。加賀屋さんでは、料理を載せた台車を自動搬送システムが吊り上げ、廊下を引っ張り、時としてエレベーターに自動的に入って指定したフロアへ料理を運びます。お客様を待たせること無く料理を運搬することによって、少ない人数でも、より高いサービスの提供を可能にしています。
講演のみならず、施設見学までさせていただき、大変勉強になりました。
加賀屋のみなさん、そして小田会長に心より感謝申し上げます。



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2014年2月14日 佐久間庸和