成人式をなめるなよ!

東京に来ています。19日は、全互連の正副会長会議、拡大理事会、経営者研究会(魚住りえ氏の講演会)、新年賀詞交換会などが予定されており、非常に忙しい一日となります。
さて、「サンデー毎日」2016年1月31日号が出ました。
わたしは、同誌にコラム「一条真也の人生の四季」を連載しています。
第15回目のタイトルは「成人式をなめるなよ!」です。


サンデー毎日」1月31日号



前回に続いて、成人式の話をしたいと思います。
今年は全国で121万人の新成人が誕生しました。「成人の日」は1月11日でしたが、自治体の多くは前日の10日に成人式を執り行ったようです。
わたしが経営するホテルや結婚式場でも振袖のレンタルを行っており、各地で数多くの新成人たちのお手伝いをさせていただきました。当日は早朝からヘアメークや着付けを行うため、現場スタッフはほぼ徹夜で準備からお見送りまでを行います。冠婚葬祭業のわが社にとって特別なハレの日です。



ただし気になることもあります。ここ10年ほど本社所在地である北九州市の成人式が「派手すぎる」と注目を浴びているのです。本年は行政から「きちんとした服装で出席するように」との異例の呼びかけもあったと聞きます。派手なカラーの袴で拡声器をもって練り歩く男性たち、花魁のように肩を出した女性たち・・・・・・。その異様な姿が多くのメディアで取り上げられ、あろうことかインターネット上では「安定のヤンキー文化」「修羅の国」などと正月の風物詩(?)として拡散をしているといいます。



はっきりと言わせてもらいます。
わたしたちがお手伝いをさせていただいているお客様に「修羅の国」のようなスタイルをした方は1人もいません。早朝眠い目をこすりながら家族とともに来館され、着付け後は晴れやかな笑顔で家族や友人たちと記念撮影をする姿はとても微笑ましいです。
修羅の国」は新成人たちだけのせいではありません。
ずばり言いますが、「大人になったことを自覚し、自ら生き抜こうとする青年を祝い励ます」という成人式の趣旨を無視し、「稼ぐこと」に特化した一部業者による「間違えた差別化」がこのような現象を起こしているのではないでしょうか。



また一部の事象のみを面白おかしく報道するマスメディアの姿勢にも問題があると考えます。大人たちの商売の都合で、一生に一度の晴れの日を「修羅の日」にしてはなりません。国際的にも大きな恥ではないですか。みんな、成人式をなめるなよ!


サンデー毎日」1月31日号の表紙



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2016年1月19日 佐久間庸和