「こころの世界遺産」とは

ブログ「『朝日新聞』で連載を開始します!」で紹介したように、今年からわたしは「朝日新聞」本紙にコラムを連載します。「一条真也」のペンネームで書きますし、連載名も「一条真也の『こころの世界遺産』」です。それでも、この連載は「一条真也の新ハートフル・ブログ」ではなく、「佐久間庸和の天下布礼日記」の中で紹介していきます。ぜひ、サンレーグループの社員のみなさんや冠婚葬祭業界のみなさまに読んでいただきたいからです。


朝日新聞」1月20日朝刊



その「一条真也の『こころの世界遺産』」の第1回目が本日の朝刊(九州・山口版)に掲載されました。タイトルは「『こころの世界遺産』とは」です。
わたしは、人間の「こころ」に大きな影響を与えてきた人物や書物に深い関心があります。以前、『世界をつくった八大聖人』(PHP新書)という本を書きましたが、そこでブッダ孔子老子ソクラテスモーセ、イエスムハンマド聖徳太子の8人を取り上げました。これまでの歴史において最大級の影響を人類に与えてきたばかりでなく、現在もなお影響を与え続けている人々です。  



もちろん、この8人以外にも世界史に特筆すべき人物は多くいます。ざっと挙げてみても、アレクサンダー、始皇帝カエサル、ナポレオン、徳川家康などなど、いわゆる「英雄」と呼ばれる人々の名が浮かんできます。たしかに彼らの成し遂げた事績は偉大で、後世への影響力も甚大でした。



しかし、アレクサンダーが人類初の普遍帝国をめざして創ったマケドニア王国も、広大な中国を最初に統一して始皇帝が開いた秦も、当然ながら今では存在していません。さらには強大で不滅のように思われたローマ帝国でさえ滅び、万全の防衛体制を誇った徳川幕府も簡単に倒されてしまいました。
英雄たちは、あくまでも過去に生きる者なのです。その直接的な影響力は現在では消えるか、弱まってしまっているのです。一方、聖人たちは、いずれも宗教や哲学といった人間の「こころ」に関する世界を開き、掘り下げていった人々であり、その影響力は現在でも不滅です。



また、『ギリシャ神話』や『古事記』、『イソップ寓話』や『アラビアン・ナイト』、さらには、アンデルセン宮沢賢治といった童話作家たちの作品も多くの人々の「こころ」に影響を与え続けています。これらの書物は「こころの世界遺産」と呼べる人類の宝です。これから毎月、紹介していきたいと思います。



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2016年1月20日 佐久間庸和