和婚に参列しました

ブログ「和の国の和婚」に書いたように、わたしは「日本人には和が似合う」と考え、神前結婚式こそ日本人にふさわしい結婚式であると考えています。21日、素晴らしい和婚にお招きを受けました。会場は、わが社の松柏園ホテルです。17時から開始されるナイト・ウエディングということで、わたしは新調したタキシードを着て参列しました。


結婚披露宴に参列しました

盛大な結婚披露宴のようす



新郎は是則慶秀さん、新婦は福田沙耶香さんで、お二人とも大宰府天満宮にお務めです。媒酌人は大宰府天満宮の西高辻信良宮司ご夫妻でした。新郎は北九州を代表する名門神社である戸上神社の直系ということもあり、結婚披露宴には宗像大社をはじめ神社界の方々も多数参列されていました。まさに神社サミットといった観がありました。17時から迎賓が行われ、新郎新婦入場の後、司会者からの「開宴のことば」で披露宴が賑々しく開始されました。まずは「媒酌人のことば」として、西高辻宮司が挨拶をされました。


来賓を代表して挨拶しました



それから「来賓挨拶」ということで、わたしが来賓を代表して挨拶をさせていただきました。最初に一礼して、「新郎・慶秀さん、新婦・紗耶香さん、本日は誠におめでとうございます」と述べ、さらに一礼して「またご両家・ご親族の皆様にも心よりお祝い申し上げます。ただ今ご紹介いただきました、株式会社サンレーの佐久間と申します」と言いました。


日本人には和が似合う」と述べました



そして、「どうぞお掛け下さいませ」と、新郎新婦・ご両家両親に着席をおすすめしました。それから、わたしは以下のような挨拶をいたしました。
「さて、わたしどもサンレーグループはこの北九州に本社を構え、各地で半世紀にわたり冠婚葬祭のお手伝いをさせていただいております。そのグループ創業の地が、ここ松柏園ホテルでございます。そして当ホテルの神前挙式は長きにわたり戸上神社様により執り行っていただいております。おかげさまで神前挙式の割合は、他式場と比較して非常に高いようでございます。そして本日、凛とした和装姿のお二人を拝見して、やはり『日本人には和が似合う』と再認識したところでございます」


是則家との御縁について説明しました



それから、是則家の方々との御縁について説明しました。
「実は慶秀さんのおじい様・宗興様は、サンレー創業者で現サンレーグループ会長でもあるわたしの父と國學院大学の同級生であり、かつ柔道部のチームメイトでもありました。またお父様の宗孝様は、私自身と年齢が近いこともあり以前より親しくさせていただいております。さらに今月門司にオープンする施設の地鎮祭も、お父様の宗孝様に斎行いただきました。是則家の皆様には、私ども親子2代に渡り、文字通り『公私ともに』お世話になっております」


結婚は最高の平和である」と述べました



それから、わたしは以下のように述べました。
「1100年余りの歴史をもつ戸上神社様ですが・・・・・・。私は『神道という宗教』と『結婚という行為』の相性は非常に良いと考えております。もともと結婚は、男性と女性が結びついて新しい生命をつくり出す、『産霊』を意味します。産霊こそは神道が最上のものとしていますが、じつはわが社の『サンレー』という社名も、この『産霊』に由来しております。
わたしは、「結婚は最高の平和である」と常々言っています。人と人とがいがみ合う、それが発展すれば喧嘩になり、さらには9・11のような悲劇を引き起こし、最終的には戦争へと至ってしまいます。逆に、人と人とが認め合い、愛し合い、共に生きていく結婚とは究極の平和であると言えないでしょうか。わたしは結婚ほど平和な出来事はないと考えております。
また八百万の神々をいただく多神教としての神道の良さは、他の宗教を認め、共存していけるところにあります。自分だけを絶対視しない。自己を絶対的中心とはしない。根本的に開かれていて寛容である。他者に対する畏敬の念を持っている。神道のこういった平和的側面は、そのまま結婚生活に必要なものではないでしょうか」


本日は誠におめでとうございました!



最後に、わたしは次のように述べました。
「結婚という人間界最高の平和と、神道という平和宗教は基本的に相性が良いのです。また私は、結婚とは魂と魂の結びつきである『結魂』であると考えています。神前式は、荒魂、奇魂、幸魂、和魂が1つに結び合わされる結魂が成し遂げられる場であり、そこで新郎の魂と新婦の魂も固く結ばれます。一度、結魂を果たした魂同士は簡単には離れにくい。
本日、お互いの魂が、固く・強く結ばれたお二人ですから…まさに悠久の歴史をもつ戸上神社の如く、家族に愛され、隣人に愛され、地域の皆様に愛されながら・・・・・・平和にそして穏やかに人生を歩んでいただきたいと思います。お二人の末永い幸せを祈念いたしまして・・・・・・私からのお祝いの言葉とさせていただきます。慶秀さん、紗耶香さん、本日は誠におめでとうございました」



祝辞を述べると、会場から盛大な拍手を頂戴して感激いたしました。じつは「神社界の方々の前で神道についての考えを述べるなんて、釈迦に説法ではないが不遜では?」と少し危惧していたのですが、後でみなさんから「良い挨拶でしたよ」と言われ、安堵しました。その後、戸上神社の氏子代表として池田興業の池田副社長が祝辞を述べられました。池田興業さんは創業110周年の名門企業で、長く戸上神社さんを支えておられます。


枡タワーに日本酒が注がれました

これぞ和婚の極み!



それから、シャンパンタワーならぬ「枡タワー」が行われました。
これは重ねた枡に、お二人で日本酒を注ぐ和の演出です。
日本酒は、新婦のご出身である佐賀県は嬉野の名酒でした。
これぞ和婚の極み! ぜひ、この枡タワーを普及させたいものです。


弥栄を祈念して乾杯!



それから乾杯となり、大宰府天満宮の小島居権宮司が乾杯の音頭を取られました。
小島居権宮司の乾杯のご挨拶は見事なもので、大変勉強になりました。
西高辻宮司はもちろんですが、神社界の方々はとにかく威厳があります。


大宰府天満宮の西高辻信良宮司



乾杯後は、媒酌人ご夫妻も来賓席へ移動され、わたしは西高辻宮司とさまざまなお話をさせていただきました。大宰府天満宮には多くの神職や巫女さんたちが奉職されていますが、結婚するときは必ず宮司夫妻が務められるそうです。西高辻宮司は「仲人は親同然ですが、親は1人でも多いほうがいいですからね」と言われていました。わたしは「ああ、神社の方々はまさに日本の良き文化を守っておられるのだなあ」と感銘を受けました。わたしたち冠婚葬祭業者も「日本文化の防人」でありたいです。



宮司はブラジルから帰国されたばかりで、日本vsコートジボワール戦を観戦されたそうです。また、奥様も大のスポーツ好きで、これまで多くのオリンピックを観戦されたとか。神社とは「祭り」の発信地ですが、ワールドカップやオリンピックはまさに地球規模の「祭り」ですね。
西高辻宮司ご夫妻は、何度も「松柏園のお料理は本当に美味しいですね」と言って下さり、恐縮しました。また、参列されている神社界の方々ともお話させていただきました。



和婚といいながらも、けっして堅苦しい披露宴ではありませんでした。
大宰府天満宮に奉職されている多くの神職や巫女さんたちがサムライ・ブルーのユニフォームに身を包んで、新郎新婦に祝福のエールを送りました。また、壇上に集まった独身男性たちに向けて新郎がサッカーボールをキックしました。ブーケトスならぬボールトスです。もちろん、ウエディングケーキ入刀やキャンドルタワーへの点灯も行われました。本当にお似合いの二人です。各テーブルへのキャンドルリレーも行われました。


池田興業の池田副社長(左)、淡島神社の是則宮司(新郎の叔父)と

新郎の父を囲んで・・・・・・

新郎に祝福の言葉をかけました



披露宴では、是則家の方々から丁重な御挨拶を受けました。
新郎のお父さまはわたしの1歳年長ですが、本当に嬉しそうでした。
また、新婦のお父さまも感無量といった表情をされていました。
わたしも、いつか2人の娘たちが嫁に行く日を想像しました。
披露宴が最高潮に盛り上がったところで、両親への花束贈呈が行われました。


新郎新婦、バンザーイ!!

素晴らしい披露宴でした!



わたしはこの花束贈呈というやつに弱くて、いつも涙腺がユルユルになります。
両家を代表して新郎の父が挨拶をしましたが、「かわいい子どもが結婚しました!」という一言に反応して、わたしの涙腺はさらに緩みました。新郎も挨拶しましたが、緊張の中にも「新婦を幸せにします!」という決意が感じられ、堂々とした素晴らしい挨拶でした。
最後は大宰府天満宮の西高辻権宮司による中締めの挨拶で、万歳三唱が行われました。万歳というと、よく手の平を外に向けて「バンザイ倒産」のようなポーズをする人がいますが、神社界の方々はさすがに手の平を綺麗に並行に向けられており、感心しました。
本当に、素晴らしい披露宴でした。いやあ、久々に参列しましたが、結婚披露宴っていいもんですね。このたびは誠におめでとうございました!



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2014年6月22日 佐久間庸和