佐々木常夫氏講演

東京に来ています。21日は、亀戸の結婚式場「アンフェリシオン」において、全国冠婚葬祭互助連盟(全互連)の諸行事が行われました。副会長であるわたしは13時半からの正副会長会議に出席し、14時からは理事会が開催されました。


経営者研修会のようす

講演する佐々木常夫氏



それから、15時からは、経営者経営研究会の講演会が行われました。
講師は(株)東レ経営研究所特別顧問の佐々木常夫氏で、演題は「個人も会社も成長するワークライフバランス」でした。佐々木氏といえば、『ビッグツリー』『働く君に贈る25の言葉』『そうか、君は課長になったのか』『部下を定時に帰す仕事術』(いずれも、WAVE出版)といったベストセラーの著者としても知られる方です。


ビッグツリー 私は仕事も家族も決してあきらめない 働く君に贈る25の言葉 (ポケット・シリーズ) そうか、君は課長になったのか。 部下を定時に帰す仕事術 ~「最短距離」で「成果」を出すリーダーの知恵~  


佐々木常夫オフィシャルWEBサイト」の「プロフィール」には次のように書かれています。
「1944年秋田市生まれ。6歳で父を亡くし、4人兄弟の次男として母の手ひとつで育つ。
1969年東大経済学部卒業、同年東レ入社 自閉症の長男に続き、年子の次男、年子の長女が誕生 しばしば問題を起こす長男の世話、加えて、肝臓病とうつ病に罹った妻が43回もの入院と3度の自殺未遂を起こす。会社では大阪・東京と6度の転勤、破綻会社の再建やさまざまな事業改革など多忙を極めそれに対して全力で取り組む生活。
2001年、東レ同期トップで取締役となり、2003年より東レ経営研究所社長となる。
何度かの事業改革の実行や3代の社長に仕えた経験から独特の経営観をもち、現在経営者育成のプログラムの講師などを実践している。
社外業務としては内閣府男女共同参画会議議員などの公職も務める」


タイムマネジメントとリーダーシップ



まさに壮絶な人生を歩まれてきた方ですが、講演の前半は佐々木氏一家の歴史、そして想像を絶する苦境をどうやって乗り切ったかということを話していただきました。
そして、講演の後半は演題の通りに「ワークライフバランス」について語っていただきました。佐々木氏によれば、「タイムマネジメントはすべての基本」だそうです。そして、「仕事進め方の基本」(良い習慣は才能を超える)として、以下の10点を挙げられました。
 1.計画主義と重点主義
   ――仕事の計画策定と重要度を評価する すぐ走り出してはいけない
 2.効率主義
   ――最短コースを選ぶこと 通常の仕事は拙速を尊ぶ
 3.フォローアップの徹底
   ――自らの業務遂行の冷静な評価を行い次のレベルアップにつなげる
 4.結果主義
   ――仕事はそのプロセスでの努力も理解するが、その結果で評価される
 5.シンプル主義
   ――事務処理、管理、制度、資料、会話はシンプルを持って秀とする
 6.整理整頓主義
   ――仕事の迅速性に繋がる
 7.常に上位者の視点
   ――自分より上の立場での発想は仕事の幅と内容を高度化する
 8.自己主張の明確化
   ――しかし他人の意見を良く聴くこと
 9.自己研鑽
   ――向上心は仕事を面白くする
10.自己中心主義
   ――自分を大切にするということは人を大切にすること


部下を定時に帰す仕事術


佐々木氏は家庭の事情のために、会社員時代はずっと定時に帰っておられたそうです。
また、社長になられてからは部下を定時に帰すことを旨とされていたとか。
そんな氏が生み出した独自のワークバランス理論には大いなる説得力がありました。
佐々木氏は「誰でも本を読んだり、映画を観たりした。それを妨げるのは、長時間労働および非効率労働です」と喝破され、わたしは深く共感しました。


講演会後の佐々木常夫氏



また、氏はいわゆる「飲みニケーション」を重要視されていないとのこと。大事な話があるならば、シラフの状態で会社で話すべきであるし、そもそも酒を飲んだ人間はいいかげんなことを言う。この佐々木氏の持論を聴いて、酒飲みのわたしは妙に納得したのでありました。



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2014年1月22日 佐久間庸和