宮崎進発式

昨日、中津から大分を経て、延岡にやって来ました。
そして本日、サンレー宮崎の新年進発式をマリエールオークパイン延岡で行いました。
さまざまな部署から、総勢100名近くが参集しました。


入場のようす

勇壮なふれ太鼓



司会は、本部経理課の今津さんでした。
まず、延岡営業所の後藤所長による「ふれ太鼓」で幕を明け、「開会の辞」に続いて全員で社歌を斉唱。
それから、延岡南営業所の杉本所長によって「経営理念」および「S2M宣言」が読み上げられ、全員で唱和しました。


新年進発式のようす



そして、いよいよ「社長訓示」です。わたしは、以下のような話をしました。
平成26年、2014年の新しい年を社員のみなさんとともに迎えることができて、幸せを感じています。昨年は、大きな目標を掲げて、それにチャレンジした1年でした。今年もさらなる高い目標に向って挑戦します。


社長訓示を行いました



「平成の経営の神様」と呼ばれる稲盛和夫氏は「仕事の成果=考え方×能力×熱意」という公式を説かれています。わが社は「考え方」は間違っていないと自負していますし、「能力」も人並み以上の人材が揃っているのではないかと思います。それでは、残る「熱意」がもう少しあれば、わが社はさらに発展できるでしょう。それには、何よりも社長であるわたしがもっと「熱意」を持たなければならない。昨年末より、わたしは心の底から猛烈な経営に対するパッションが湧いてきました。今年は、ど真剣に社長業に取り組みたいと思います。


今年の抱負を述べました



いま、情報機器の世界では「アップデート」という言葉をよく聞きます。これは最新の設定に合わせることで、わたしが愛用しているiPad、iPhoneも常にアップデートを繰り返しています。また、PCをはじめとする情報機器には「初期設定」というものがあります。
誤作動して、うまく機能しなくなったら、初期設定に戻すことが必要です。
これは情報機器のみならず、企業においても通用することだと思います。そもそも企業というものは創業者の使命感や志を反映したものであり、会社がおかしくなったら創業時の理念を思い起こす必要があります。そして、企業にもアップデートが求められる。



今年のわが社は、新たなアップデートとして「宅食」や「樹木葬」といった新規事業に進出します。そして、わが社は新しい現代日本のインフラ企業をめざします。
「衣のインフラ企業」をめざすユニクロ、「食のインフラ企業」をめざすセブンアイホールディングス、そしてわが社は「住のインフラ企業」をめざしたいと思います。
現在の日本において求められている「住」には2つの種類があります。
すなわち、「終(つい)の棲み処」と「永遠(とわ)の棲み処」です。
今後、隣人館をたくさん作って、全国の独居老人や孤独なお年寄りに「終の棲み処」を提供します。また、身寄りのない故人への樹木葬のための霊園「鎮魂の森」も福岡県田川郡赤村で構想しています。これも手頃な価格に設定し、誰もが利用できるようにします。それによって、あらゆる人に「永遠の棲み処」を提供したいと考えています。


ブッダの「慈しみ」を説きました



現在、わが社は、北九州市門司区の和布刈公園にある日本で唯一のビルマミャンマー)式寺院「世界平和パゴダ」の支援をさせていただいています。ミャンマー上座部仏教の国です。上座部仏教は、かつて「小乗仏教」などとも呼ばれた時期もありましたが、ブッダの本心に近い教えを守り、僧侶たちは厳しい修行に明け暮れます。
現在の日本は儒教の影響が強く、「礼」という思想的遺伝子を共有しているはずの韓国や中国と微妙な関係にあり、国際的に複雑な立場に立たされている。
わたしは、ミャンマーこそは世界平和の鍵を握る国ではないかと思っています。
「慈悲の徳」を説く仏教の思想、つまりブッダの考え方が世界を救うと信じているのです。
ブッダの慈しみは、イエスの愛も超える」と言った人がいましたが、仏教における「慈」の心は人間のみならず、あらゆる生きとし生けるものへと注がれます。


熱心に聴く人々



わたしは今、上座部仏教の根本経典である「慈経」の自由訳に取り組んでいます。そのため、「慈」というものについて毎日考えています。人間への想いは「人間尊重」としての「礼」となります。そして、あらゆる生きとし生けるものへの想いは「慈」となります。
「礼」が孔子の思想の核心だとすれば、「慈」はブッダの思想の核心であると言えるでしょう。
なお、わたしにとっての「慈」とは、月光のイメージであることを告白します。
月光とは、目に見えない「慈しみ」の心を「見える化」したものと思えてなりません。


「慈礼」というコンセプトを提唱



「慈」という言葉は、他の言葉と結びつきます。たとえば、「悲」と結びついて「慈悲」となり、「愛」と結びついて「慈愛」となります。「仁」と結んだ「仁慈」というものもあります。わたしは、「慈」と「礼」を結びつけ、「慈礼」という新しいコンセプトを提唱したいと思います。
慇懃無礼」という言葉があるくらい、「礼」というものはどうしても形式主義に流れがちです。その結果、心のこもっていない挨拶、お辞儀、笑顔が生れてしまいます。
「礼」が形式主義に流れるのを防ぐために、孔子は音楽を持ち出して「礼楽」というものを唱えました。しかしながら、わたしたちの日常生活や日常業務の中で、いつも楽器を演奏したり歌ったりするわけにもいきません。ならば、どうすればいいでしょうか。


満月の光のごとき慈しみ あふるる礼をわれら求めん



わたしは、「慈」という言葉を「礼」と組み合わせてはみてはどうかと思い立ちました。
慈礼」つまり「慈しみに基づく人間尊重の心」があれば、心のこもった挨拶、お辞儀、笑顔が可能となります。サンレーの経営理念の1つである「お客様の心に響くサービス」が実現するわけです。そして、わたしは「満月の光のごとき慈しみ あふるる礼をわれら求めん」という歌を披露してから、「みんなで力を合わせて『慈礼』を追求し、大いなる『思いやり』と『おもてなし』の時代を呼び込みましょう!」と締めくくりました。


各種表彰状をお渡ししました

魂の決意表明を受け取る



また、各種表彰状を対象者のみなさんにお渡ししました。
続いて、「部門別決意表明」です。最後に、宮崎事業部の尾崎事業部長が代表して決意書を渡してくれました。
最後は、全員で手をつないでの「和のこえ」をマリエールオークパイン延岡の谷口支配人が音頭を取り、進発式はめでたく終了。全員の心が1つになりました。



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2014年1月10日 佐久間庸和