2014年の展望

ブログ「御用納め」に書いたように、28日の午後、サンレー本社で大祓式を行い、無事に御用納めを済ませました。いよいよ年の瀬も押し迫ってきたと実感しています。
出社前に社長室に寄ると、「ふくおか経済」の2014年1月号が届いていました。


「ふくおか経済」2014年1月号



「2014展望ふくおか」のコーナーで、今年もわたしが登場させていただきました。
「新規に宅食事業と樹木葬霊園を計画」「『禮鐘』『宇宙葬』で儀式文化のイノベーションも」の見出しで、以下のようなインタビュー記事が掲載されています。



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――昨年を振り返って。
佐久間 13年12月期は売上高、経常利益ともに目標は達成できそうです。
またグリーフケアの上で非常に重要な上級心理カウンセラー資格取得者が新たに22人増えて、合計42人になりました。



――昨年秋からは、葬祭会館「紫雲閣」で出棺時に霊柩車のクラクションに代わる「禮鐘」を取り入れられていますね。
佐久間 セレモニーホールはあの世への旅立ちの港ですから、最後を見送る船出の鐘です。また騒音問題の解決にもつながります。既に業界内外から注目を浴びており、順次導入を進めているところです。今後半年で約60カ所ある「紫雲閣」全てに取り入れたいですね。



――「宇宙葬」にも関心があるとか。
佐久間 ハッブル宇宙望遠鏡の開発者でもある元NASAの技術者トマ・シベ氏がCEOを務める米国のエリジウム・スペース社が昨年10月から日米で手掛ける「宇宙葬」に注目しています。というのも、トマ・シベ氏が宇宙葬を始めるにあたり、彼が日本の宗教観について調査した際に、私が作家・一条真也として1991年に発表した著書『ロマンティック・デス』に共感し事業を始める決意をした、と述べていることを後に知りました。『ロマンティック・デス』は私が「月と死のセレモニー」として「宇宙葬」についても紹介した著書ですが、20年以上たって私の考えに共感してくれた人が、実際に宇宙葬を形にしてくれるとはとても喜ばしいことです。偶然とはいえ、私の思いが巡り巡ってきたと感じ、将来的には当社でも取り入れたいですね。「紫雲閣」では「禮鐘」を広め、一方で「宇宙葬」も実現を目指す、まさに天と地の両方で儀式文化のイノベーションを興したいですね。



――今年(2014年)の展開を教えてください。
引き続きイノベーションとなる新事業が控えているそうですが。
佐久間 7月に宅食事業を始める計画です。高齢者人口が増えていく中で宅食の需要は今後もどんどん高まっていくでしょう。当社は冠婚葬祭を通じてお客様への弁当、精進料理、おせちなど配達も含めて既に宅食事業のベースとノウハウがあります。そこで、まずは北九州市八幡西区の12万世帯と八幡東区の一部3万5千世帯を対象にスタートする予定です。料理も婚礼事業で培った経験をもとに、安価で栄養バランスに配慮した“ごちそう”を提供していきたいですね。



また、秋頃には樹木葬による霊園「太陽と月の丘霊園(仮)」を福岡市、北九州市大分市のいずれからも車で1時間で訪れることができる福岡県田川郡赤村に開設予定です。現在の日本では身寄りがない方をはじめとしてお墓に入れない人がたくさんいらっしゃいますが、誰もが入れる施設にしたいと思っています。当然、料金も割安に設定し、合祀型ならなお低額で済むように考えています。また、単に樹木葬霊園にするのではなく、将来的に桜の木を植え、遺族をはじめ一般市民などが集まる「鎮魂の森」にする計画です。
当社は安価な有料老人ホーム「隣人館」も展開していますが、「鎮魂の森」と合わせ身寄りの無い人へ「住」を提供するインフラ企業となり、最近言われている“無縁社会”を打破していきたいと思います。



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インタビュー記事の内容は以上ですが、これからもわかるように2014年のサンレーは新規事業や儀式イノベーションに次々に取り組み、いわば「挑戦の連続」となります。
ブログ「創業守礼と天下布礼」にも書いたように、わが社の初期設定が「創業守礼」ならば、アップデートは「天下布礼」でしょう。さらに言えば、初期設定が皇産霊神社天道館ならば、アップデートは隣人館であり、「禮鐘の儀」であり、さらには「宇宙葬」であると言えます。2014年を大きな飛躍の年として、わが社は果敢に挑戦していきたいと思います。



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2013年12月29日 佐久間庸和