みなと紫雲閣起工式

6日の朝は、ブログ「法師」で紹介した日本最古の旅館で目が覚めました。11時から石川県金沢市無量寺町で、新しい紫雲閣の起工式が行われました。金沢港が近いので、名前は「みなと紫雲閣」です。設計管理は梅田建築工房さん、施工は石黒建設さんです。


起工式のようす

起工式次第



神事は氏神様をおまつりする大野湊神社の河粼正幸宮司にお願いしました。まずは地鎮祭を行いましたが、土地の四隅に青竹を立て、その間を注連縄で囲って祭場とします。祭場の中には木の台(八脚台という)を並べ、その中央に神籬(ひもろぎ)を立てて祭壇とします。神籬とは、大榊に御幣・木綿を付けた物です。これに神を呼ぶのです。


一同礼!



さらに祭壇には、酒・水・米・塩・野菜・魚といった「供え物」を供えます。
そして「鍬入之儀」が行われます。今日はわたしが「斎鎌之儀」を、梅田建築工房の梅田淳三所長が「斎鍬之儀」を、石黒建設の齋藤博会長が「斎鋤之儀」を行いました。


玉串奉奠しました



玉串奉奠では、わたしが最初に二礼二拍手一礼しました。
その後、梅田所長、齋藤会長に続いて、サンレー北陸の東孝則常務、高市修部長が玉串奉奠しました。それから、大野湊神社の河粼正幸宮司の発声で神酒を拝戴しました。



いつも思うのですが、紫雲閣で行われる葬儀は、いわゆる「仏式葬儀」と呼ばれるものがほとんどですが、これは純粋な仏教儀礼ではありません。
日本の「仏式葬儀」には儒教の要素が大きく入り込んでおり、いわば「仏・儒合同儀礼」としてのハイブリッド・セレモニーなのです。しかし、その舞台であるセレモニーホールを建設する際には、神道による「地鎮祭」が執り行われるというのが面白いですね。
やはり、仏教や儒教に関わる儀式の舞台を作る上でも、その土地の神様(氏神)に土地を使わせていただくことの許しを得なければならないのです。ここに、わたしは日本人の「こころ」が神道・仏教・儒教の三本柱によって支えられていることを痛感します。


施主挨拶をしました



みんなで神酒を頂いてから、最後はわたしが施主挨拶をしました。
わたしは、以下のように述べました。
「みなと紫雲閣は、わが社における金沢で5番目、北陸で10番目、全国で55番目のセレモニーホールです。この無量寺地区は環境の良い素晴らしい土地柄ですし、何よりも弊社の会員様が多くいらっしゃる地域です。近くには上海や釜山に船が往来する金沢港があり、東アジアの玄関口である北九州とも縁がつながります」


セレモニーホールは「魂の港」です!



「わたしは、セレモニーホールというのは魂の港であると思っています。
新しい魂の港から故人を素晴らしい世界へお送りさせていただきたいです。
ぜひ、新施設で最高の心のサービスを提供させていただき、この地の方々が心ゆたかな人生を送り、人生を卒業されるお手伝いをさせていただきたいと願っています。
最後に、何は置いても、工事は安全第一でお願いします」


直会のようす

直会のようす



今日の金沢は好天に恵まれて、暑さ対策にテントの中には扇風機が用意されていました。
さらにダークスーツを着て、ネクタイを締めていますから、かなり暑い思いもしました。
しかし、やはり儀式というのは良いものですね。
人は、儀式によって魂を活性化させ、生きる活力を得るのでしょう。
起工式の終了後は、みんなでマリエールオークパイン金沢へ移動して、直会を行いました。
なお、みなと紫雲閣の完成は来年の1月31日を予定しています。


みなと紫雲閣イメージパース



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2013年9月6日 佐久間庸和