祭りをつくる

縁あって、わが社は日本における上座部仏教の寺院である「世界平和パゴダ」のサポートをさせていただいています。ブログ「ミャンマーまつりのご案内」に書いたように、27日と28日の両日に門司港で「第1回パゴダFESTA」というイベントが開催されました。



宗教法人世界平和パゴダの代表役員にサンレーグループ佐久間進会長が就任していることもあり、わが社のスタッフも祭りづくりに協力してくれました。
その詳しい内容については、ブログ「キャンドルナイト」ブログ「ミャンマーまつり」ブログ「水かけまつり」ブログ「パゴダFESTA」をお読み下さい。


世界平和パゴダキャンドルナイト

世界平和パゴダでの祭りのようす

門司港レトロ地区の祭り会場で

「水まつり」の会場前で



結果として、新しい祭りは大成功し、予想を超える多くの方々が参加してくれました。
わが社のスタッフ、特に企画部、冠婚企画部、総務部、ムーンギャラリーのみなさんが休日返上で頑張ってくれました。社長として、心より御礼を申し上げます。新しい祭りを成功させたことは、サンレーが単なる冠婚葬祭企業を超えて、広い意味での「総合人間関係企業」に進化する上で非常に有意義だったと思います。



「祭り」とは、いったい何でしょうか。
ブログ『祭りのゆくえ』で紹介した本によれば、人類が社会をつくりだす過程で、自分たちだけでは解決できないこと、理解できないことがたくさんありました。それらの中でも、生きることや死ぬことについての疑問が一番大きかったはずです。そこには「なにか」が働いていると思うのは、きわめて自然です。「なにか」が働いてはじめて、食べ物がなんとか手に入り、寒さや暑さをしのぐことができます。さらには、子孫も残すこともできる。こんな考えが生まれたのは、よほど古いことだったでしょう。どの社会でも、その「なにか」に名前をつけます。


祭りのゆくえ―都市祝祭新論

祭りのゆくえ―都市祝祭新論


わたしたち日本人の先祖たちは、それを「カミ」(神)と名づけました。農耕社会がはじまると、カミはまず豊穣の源としてとらえられます。著者は、次のように述べます。
「カミはムラの存続と繁栄にとってなにより大切な存在であり、生活の基本でもあった。そして、そのカミを迎えて毎年繰り返される祈りと感謝の行事は、ムラのもっとも大事な務めであった。ムラでは、これらをひっくるめて『マツル』(祭る、祀る)と名づけたのである」
そう、「マツル」という行いは、カミへの祈りと感謝の「こころ」を「かたち」にしたもの。
それは、社会において、生活を成り立たせるもっとも重要な、共同体の証だったのです。


毎日新聞」7月28日朝刊

「読売新聞」7月29日朝刊

西日本新聞」7月31日朝刊



「パゴダFESTA」という新しい祭りが、門司港を、北九州市を、日本を、アジアを、そして世界に少しでも良い影響を与えることを信じて、これからも会社をあげて尽力したいです。
ずばり、祭りを創造する者たち以上に社会を活性化させる存在はありません。
そして、「祭り」や「儀礼」を創造することは「天下布礼」そのものであり、文化のイノベーションにつながります。今回の経験を活かして、ブログ「儀式創造シンポジウムのご案内」に書いた全互協創立40周年記念のシンポジウムの発言につなげたいと思います。
なお、「毎日新聞」「読売新聞」「西日本新聞」に「パゴダFESTA」が紹介されました。



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2013年7月30日 佐久間庸和