大切なものは目に見えない
言葉は、人生をも変えうる力を持っています。
今回の名言は、サン=テグジュぺリの言葉です。
サン=テグジュペリの『星の王子さま』には、「本当に大切なものは目に見えない」という有名な言葉が出てきます。わたしが心の支えにしている言葉です。
- 作者: サン=テグジュペリ,Antoine de Saint‐Exup´ery,内藤濯
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/03/10
- メディア: ハードカバー
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サービス業、それもホテル業や冠婚葬祭業のようなホスピタリティ・サービス業の価値とは何でしょうか。それは、ずばり、目に見えないものを扱うことです。思いやり、感謝、感動、癒し、夢、希望など、この世には目には見えないけれども存在する大切なものがたくさんある。
そして、その目に見えない本当に大切なものを売る仕事がサービス業なのですね。
製造業はモノを残す仕事です。建設業は地図に残る仕事です。
ならば、サービス業とは心に残る仕事に他なりません。
愛用している自動車やパソコン、またビルや橋を見ても、それに関わった人たちの顔は浮かんできません。でも、サービス業は違います。
サービス業とは、サービスしてくれた人の顔が浮かんでくる仕事です。
お客様の心に自分の顔が浮かんでくる仕事、こんな贅沢なことはありませんね。
見えないものを形にして、目に見えるようにすることほど素敵なことはありません。
そんなことが可能なのかと思うかもしれませんが、もちろん可能です。
見えないものを形にするとは、茶道、華道、日本舞踊などの芸道がそうですし、剣道や柔道などの武道もそうです。ヨガや気功なども含めて、一般に身体技法というものは見えないものを見えるようにする技術なのです。広い意味での芸術や芸能もそうです。それらは、「こころ」を「かたち」にするテクノロジーだと言えるでしょう。
そして、サービス業において見えないものを形にする技術とは何か。それは、挨拶、おじぎ、しぐさ、笑顔、愛語、といったものです。わたしたちが普段から心がけているこれらのものこそ、本当に大切なものを目に見える形でお客様に提供することができます。
挨拶にしてもお辞儀にしても、もちろんマニュアルがありますね。
マニュアルに書かれた、また上司や先輩から指導された基本は、繰り返し行ない、徹底してゆくことが必要です。それらが無意識に行なえるレベルにまで高まったとき、やっと一流のプロのサービスマンと呼べるでしょう。そして、「サービス」は「ホスピタリティ」へと進化します。
*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。
2013年3月15日 佐久間庸和拝