和装文化の見直しを


すっかり暖かくなりましたね!
気がつけば、もう3月。いよいよ春の訪れです。
27日からサンレーグループの冠婚・衣装責任者会議が開催されています。
そのハイライトとして、28日の朝から衣装共同仕入会が行われました。


衣装共同仕入会の会場で



会場である松柏園ホテルバンケットには、日本を代表する衣装・ドレスメーカー各社の商品が所狭しと並べられています。わたしは、おびただしい数の着物を見ながら、この1月に成人式を迎えた長女の振袖姿を思い出していました。
その長女は大学のゼミ研修でフィンランドに行っていましたが、昨日の朝、無事に帰国しました。ずっと、メールの返信がなかったので心配していたのですが、「まあ、大学の先生や仲間も一緒だから大丈夫だろう」と思っていました。帰国した直後に成田空港から届いたメールには、「ホテル内だけでWi−Fiでネットが繋がってパパのブログは読めたけど、メールが繋がらなくて・・・」と書かれていました。ああ、よかった!



さて、わが社は同業他社に比べて、業界では和装を多く仕入れる会社とされています。最近の結婚式場はチャペルのみで神殿のない施設が多いですが、わが社が所有するすべての結婚式場やホテルには神殿が備えられています。
たしかに、現在のブライダル・シーンはウエディングドレスが主流です。
和装の人気はどんどん下がっており、ドレスしか着ない新婦さんが増えてきました。
わたしは、とてももったいないことだと思います。
なぜなら、日本人の女性は和装が一番似合って、一番美しく見えるからです。



肌の色や体型に合わせて、日本の女性を最も美しく見せるようにデザインされたものが和装なのです。それを、フランス人やイタリア人やアメリカ人のモデルを使った写真を見て自分が日本人であることを忘れ、一生に一度の結婚式にドレスしか着ないというのは、どう考えてももったいない話です。後から後悔しても遅いのです。
これから結婚式をされる新婦さんは、ぜひ、「和装がいいか、悪いか」と悩むのは後回しにして、写真の前撮りのときだけでも和装を着られることをお薦めします。



グローバル化の時代は同時にまたローカル化の時代です。一方で世界共通のスタイルが生み出されるのと同時に、それぞれの地域や場所が、その独自の個性を育てます。
世界の社会学者たちは、これを「グローカリズムの時代」と表現しています。
まさにグローカリズムの時代では、和装を着ることがスタイリッシュになるのです。
なんといっても、和装は日本人の民族衣装です。
結婚式のとき、韓国の人たちはチョゴリを着ますし、インドの人たちはサリーを着ます。
その他、タイ、ハンガリーウクライナチェコスロバキア、そしてイスラム教圏・・・・。
世界中の人々が自分たちの民族衣装を身にまとい、結婚式にのぞみます。


結魂論―なぜ人は結婚するのか

結魂論―なぜ人は結婚するのか

結魂論〜なぜ人は結婚するのか』(成甲書房)に詳しく書きましたが、日本の結婚式には、やはり和装がないと物足りません。新婦だけではありません。新郎の和装姿はりりしい「侍」を連想させ、男ぶりを大いに上げます。悪いことは言いませんから、ぜひ結婚式をされる方は和装を着て下さい。ニッポン人には「和」が似合うのです!
特に、今年は伊勢神宮の20年ぶりの式年遷宮出雲大社の60年ぶりの大遷宮が重なるという記念すべき年で、日本人の「こころ」の大きな柱である神道がブームになるとされています。おそらくは、神前結婚式も見直されるのではないでしょうか。
和装を着た美しい日本の花嫁がたくさん誕生することを願っています。



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2013年3月1日 佐久間庸和