おもてなしセミナー


18日は、とても忙しい一日となりました。ブログ「互助共生社会へ」に書いたように、早朝から恒例の月次祭の神事を行い、その後、松柏園ホテルで「平成心学塾」を開きました。
その後、サンレー本社にいったん戻って、午後から下関に向かいました。
下関商工会議所主催の講演会で講師を務めるためです。


下関商工会議所で講演しました


ブログ「観光振興大会」に書いたように、2011年11月24日に北九州市下関市が全国商工会議所の「観光振興大会in関門」を共同開催し、そのパネルディスカッションにわたしがパネリストとして出演したのです。テーマは「新しい時代の観光」でしたが、そのときのわたしの発言が強い印象を受けたという下関商工会議所の方々からオファーを頂いたのでした。


「ハートフル」について話しました



今日の講演のテーマは「心に残る一条真也流『おもてなしセミナー』」で、佐久間庸和として講師を務めました。最初に、わたしの代名詞である「ハートフル」という言葉について説明し、それから「おもてなし」の話に入りました。


「おもてなし」の意味について



「おもてなし」という言葉には2つの意味があるとされています。
基本的には茶事や懐石料理における「おもてなし」ですが、次の2つです。
1.モノを持って成し遂げる → お客様を待遇すること
2.表裏なし → 表裏のないココロでお客様をお迎えすること
この場合のモノとは、季節感のある生花、お客様に合わせた掛け軸、絵、茶器などです。ココロとは、言葉や表情や仕草に表れます。
つまりは、「おもてなし」とは、相手を思いやり、相手を喜ばそうという気持ちの表現であり、まさに「ハートフル」に通じるのです。



また、「おもてなし」には三位一体としての「もてなし」「しつらい」「ふるまい」があります。
「もてなし」とは、わざわざ足を運んでいただいたお客様に、できるだけ満足して帰っていただくための迎える側の心構えです。
「しつらい」とは。季節や趣向に合わせて、部屋を調度や花などの飾り付けで整えることで、「室礼」とも書きます。
「ふるまい」とは、TPOや趣向にふさわしい身のこなしをすることです。


相手の身になって行動する



そして、わたしは小倉ゆかりの小笠原流礼法の話をしました。
小笠原流礼法は、「思いやりの心」「うやまいの心」「つつしみの心」という3つの心に支えられています。礼法とは「人間関係の潤滑油」にして「最強の護身術」でもあります。
相手のことを思いやる「こころ」のエネルギーを「かたち」にして、現実の人間関係に変化を及ぼす「魔法」でもあります。そんなことを説明した後、「相手の身になって行動する」として、具体的な「おもてなしエピソード」を色々お話しました。


「平和観光としての関門観光」を訴えました



最後に、「観光」について話しました。「おもてなし」が集約されるのが「観光」です。
「観光」とはもともと『書経』にある言葉で、「その国の光を観ること」ですが、「観光の三物」として「風物」「産物」「人物」があり、これらすべてを魅力的にする必要があります。
そして、下関および北九州の関門観光においては、わたしは「平和観光」というコンセプトが重要であると思うと述べました。
かつて、壇ノ浦では源氏が平家を滅亡させました。幕末には、長州の高杉晋作軍が小倉城を陥落させ、維新への弾みをつけました。このように戦争の歴史がある関門には、平和のシンボルとしての「世界平和パゴダ」があります。
わたしは、パゴダの話をしながら、「観光こそは究極の平和産業である」と言いました。
講演終了後には盛大な拍手を頂戴し、感激しました。みなさん、90分間の講演を真剣に聴いていただき、ありがとうございました。


多くの方々が真剣に聴いて下さいました



そして、講演が終わるとすぐに、北九州空港に向かいました。
明日、わたしが委員長を務める全互協の事業継承委員会のセミナーが神奈川県の平塚市で開催されるため、今夜のうちに東京入りする必要があるのです。
東京入りの19時50分発のスターフライヤーに乗り込み、羽田空港に到着してから赤坂見附の定宿のホテルに移動しました。
風呂に入って、ホテル内のコンビニで購入したスミノフを数本飲んだら、さすがに疲れが出てきました。もう寝ようと思います。それでは、おやすみなさいzzz


北九州空港メーテル・ロボットの前で



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2013年2月19日 佐久間庸和