自らの仕事に使命感を 

サンレーグループ報「Ray!」12月号が発行されました。
リアルタイムで、わたしの最新メッセージをお伝えいたします。
タイトルは、「仕事の誇りは人生の幸福 自らの仕事に使命感を持とう!」です。


「Ray!」2016年12月号



●創立50周年の日に
11月18日、わが社は創立50周年を迎えました。
創立50周年記念式典では記念表彰式が行われ、「功労者表彰」として、8名の方々を表彰させていただきました。すでに退職されている方々もいらっしゃいましたが、社長であるわたしから表彰状と功労金、それに記念品として拙著『儀式論』(弘文堂)を贈らせていただきました。この方々は、「儀式」という仕事を天職として偉大な人生を送られた方々だからです。
記念式典に続いて、50周年記念パーティーが開催されました。功労者表彰を受けられた方々をはじめ、なつかしいOBの方々も参加されました。
祝賀会の冒頭、サンレー創立50周年記念のオープニングムービーが上映されました。司会者による「開会の辞」に続いて、社長のわたしが挨拶をしました。わたしは、最初に「今日は、とても嬉しいです。特に嬉しいのは、OBのみなさまが来て下さったことです」と述べました。



●誇りのある人生とは
それから、わたしは次のように述べました。
「人生の幸福というものは、誇りに関わっているそうです。誇りのある人生が幸福な人生だというわけです。そして、誇りというものは仕事に関わっています」
この前日、わたしは創業当時に働いていただいた80代の女性の方から丁重なお手紙を頂戴しました。その方は、祝賀会の案内状が届いて、懐かしくて、嬉しくてたまらず、すぐ出席の返事を出されたそうです。
しかし、このところ体調がすぐれないそうで、やむなく、この日は欠席されていました。その方は長文のお手紙に、仕事の思い出、赤ちゃんだったわたしを抱いて下さったこと、さまざまなことを綴って下さいました。
そして最後に、「サンレーに入社して本当に良かったと思っています」と書かれていました。わたしは、それを読んで非常に感動しました。



サンレーに入社して良かった!
挨拶の最後に、わたしは述べました。
サンレーで働かれたすべてのOBのみなさまが『冠婚葬祭互助会という素晴らしい仕事に携わった』『サンレーに入社して本当に良かった』と思っていただけるように、わたしをはじめ、これからも後輩一同は頑張っていきたいと思います。50周年を機に、OB会も設立される話があるようですが、御縁をいただいたみなさまには末永くサンレーをよろしくお願いいたします!」
わたしは、創立50周年を迎えたサンレーの新しいグランド・コンセプトとして「ミッショナリー・カンパニー」を掲げています。「使命をもった会社」という意味です。
経営学ドラッカーは「会社は社会のもの」と喝破しましたが、「会社」と「社会」という日本語を発明したのは、福沢諭吉です。ともに「人の集まり」という意味ですが、福沢は英語のcompanyを見て、これはsocietyとほとんど同じだと気づき、「社会」という漢語をさかさまにして「会社」という新しい単語をつくったのです。



福沢諭吉の教え
その福沢諭吉は、「心訓七則」という有名な言葉を残しています。本当は福沢本人が述べた言葉ではないとも言われているようですが、「人生の幸福」を見事に表現した素晴らしいメッセージであると思うので、あえて紹介します。
一、世の中で一番楽しく立派なことは、一生を貫く仕事を持つことである。
一、世の中で一番みじめなことは、教養のないことである。
一、世の中で一番さびしいことは、仕事のないことである。 
一、世の中で一番みにくいことは、他人の生活をうらやむことである。
一、世の中で一番尊いことは、人に奉仕して決して恩を着せないことである。
一、世の中で一番美しいことは、すべてのものに愛情を持つことである。
一、世の中で一番悲しいことは、嘘をつくことである。



●仕事とは何か
まず出てくるものは「仕事」です。人は仕事を持って社会と接します。そして、その仕事によって自分の存在を認めてもらう。さらには、仕事によって退屈にならずにすみ、人格も能力も鍛えられる。達成感や満足感も仕事が与えてくれるのです。みなさんの場合は、仕事の場とは会社です。つまり、会社とは自己実現の場なのです。
そして、仕事には貴賎はありません。もし貴賎があるとすれば、その仕事に従事するその人の心にあるのです。大事なことは、仕事というものは自分のためだけではなく、仲間のため、家族のため、そして社会のために役立つものでなければならないということです。
サンレーグループは「人間尊重」を大ミッションとし、「冠婚葬祭を通じて良い人間関係づくりのお手伝いをする」を小ミッションとしています。社長である私をはじめ、多くの社員はこの仕事に大いなるプライドを抱いています。この冠婚葬祭という仕事ほど、世のため人のためになる貴い仕事はないと私自身は確信しています。
もともと、仕事の誇りというものは「ミッション」と関わっています。ミッション経営とは、社会について考えながら仕事をすることであると同時に、お客様のための仕事を通して社会に貢献することです。お客様の背後には社会があるという意識を持てば、仕事に誇りが持てます。「自分は金のためではなく、世のため人のために仕事をしているのだ」という確信が幸福感につながるのです。


自らの仕事を愛せ誇り持て
       そこに開ける幸せの道  庸軒


ミッショナリー・カンパニー

ミッショナリー・カンパニー

*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2017年12月28日 佐久間庸和