八幡紫雲閣起工式

8月31日水曜日は大安です。この日の10時から、北九州市八幡東区上本町一丁目10番41号で「八幡紫雲閣」の新築工事起工式が行われました。ブログ「ハートフル・プロジェクト」で紹介したように、この地区は日本でも有数の高齢化地区として知られています。


新築工事起工式のようす

一同礼!

本日の神饌

本日の式次第

新築工事起工式のようす

一同、低頭しました



この日は、地元を代表する神社である高見神社の波多野光隆禰宜をお招きしました。
起工式の中心は、いわゆる地鎮祭です。地鎮祭は、「安全祈願祭」「鎮地祭」「土祭り」「地祭り」「地祝い」などとも呼ばれます。地鎮祭では、土地の四隅に青竹を立て、その間を注連縄で囲って祭場とします。祭場の中には木の台(八脚台という)を並べ、その中央に神籬(ひもろぎ)を立てて祭壇とします。神籬とは、大榊に御幣・木綿を付けた物です。これに神を呼ぶのです。さらに祭壇には、酒・水・米・塩・野菜・魚といった「供え物」を供えます。起工式では「地鎮之儀」が行われます。


佐久間会長による「刈初の儀」のようす

わたしは「鍬入之儀」をしました



今日は、サンレーグループの佐久間進会長が「刈初の儀」、社長であるわたしが「鍬入之儀」、施行を担当した株式会社松尾組の今瀬豊二社長が「杭打の儀」を行いました。


最初に玉串奉奠する佐久間会長

続いて、わたしが玉串奉奠しました



その後、玉串奉奠では、最初に佐久間会長が行いました。続いて、わたしが二礼二拍手一礼し、松尾ホールディングスの松尾智章社長、サンレーの橋本洋介常務、同じくサンレー 紫雲閣事業部の祐徳秀信執行役員玉串奉奠しました。


シースルー・テント&新型送風機で快適でした

玉置宮司による乾杯の音頭



真夏の屋外での起工式でしたが、テントの中は涼しかったです。
風通しの良いシースルーのテントだったからです。
また、見たこともないような新型の送風機が置かれていました。
ブログ「豊崎紫雲閣起工式」で紹介した沖縄での神事をはじめ、真夏の起工式はいつもサウナのようですが、今日は快適でした。技術の進歩はありがたいです!
その後、波多野禰宜の乾杯発声で神酒拝戴しました。



紫雲閣で行われる葬儀は、いわゆる「仏式葬儀」と呼ばれるものがほとんどですが、これは純粋な仏教儀礼ではありません。日本の「仏式葬儀」には儒教の要素が大きく入り込んでおり、いわば「仏・儒合同儀礼」ともいえるハイブリッド・セレモニーなのです。しかし、その舞台であるセレモニーホールを建設する際には、神道による「地鎮祭」が執り行われるというのが面白いですね。やはり、仏教や儒教に関わる儀式の舞台を作る上でも、その土地の神様(氏神)に土地を使わせていただくことの許しを得なければならないのです。ここに、わたしは日本人の「こころ」が神道・仏教・儒教の三本柱によって支えられていることを痛感します。


施主挨拶をしました

儀式についてお話しました



みんなで神酒を頂いてから、最後はわたしが施主挨拶をしました。
わたしは、「やはり儀式というものは人間の魂を活性化させてくれます。
冠婚葬祭がなかったら、人類はとうの昔に滅亡していたのではないかと思うのです。
わが社の社名である「サンレー」には「産霊(むすび)」という意味があります。神道の言葉ですが、新郎新婦という二つの「いのち」の結びつきによって、子どもという新しい「いのち」を産むということですね。「むすび」によって生まれるものこそ、「むすこ」であり、「むすめ」です。結婚式の存在によって、人類は綿々と続いてきたと言ってよいでしょう。
最期のセレモニーである葬儀においても、故人の御魂をお送りさせていただくことはもちろんですが、残された人々の魂にエネルギーを与えてくれると思います。ネアンデルタール人が7万年も前から花の上に死者を置いて埋葬をしていたことがわかっています。配偶者や子供、家族が死ねば人の心にポッカリ穴が開き、きっと自殺の連鎖が起きたでしょう。葬儀という営みをやめれば、人が人でなくなります。葬儀というカタチは人類の滅亡を防ぐ知恵なのです。


紫雲閣をコミュニティ・センターにしたい!

安全第一でお願いします!



さらに、わたしは次のようにも言いました。
この地区には坂道が多いのですが、多くの高齢者が住んでおられ、日々の買い物やゴミ出しにも苦労をしておられます。もともと、ここには旧・八幡紫雲閣が営業していましたが、新しくリニューアル・オープンすることになり、それにあわせて各種の高齢者支援の機能を高めていきたいと考えています。わが社は、紫雲閣を単なるセレモニーホールではなく、地域のコミュニティセンターにしたいのです。「葬儀を行う施設」ではなく、「葬儀も行う施設」にしたいのです。いわば、紫雲閣の寺院化とでも言いましょうか? 今日は、設計士の先生から再開発の計画についてお聴きしました。まさに日本全国の高齢者を救う可能性を持ったビッグ・プロジェクトです。記念すべき創立50周年の年、この場所で、わが社は新しい挑戦をするのです。
最後に、何は置いても、工事は安全第一でお願いします」と述べました。
八幡紫雲閣は、2017年5月31日に完成予定です。


八幡紫雲閣のイメージパース(国道側)

八幡紫雲閣のイメージパース(正面側)



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2016年8月31日 佐久間庸和