孔子伝播賞受賞報告

ブログ「天道館の『孔子伝播賞』受賞が決定しました!」で紹介したように、わが社が運営する「天道館」に一般社団法人世界孔子協会より「孔子伝播賞」が授与されました。
天下布礼」に大きな弾みがつくビッグニュースですが、11月2日の朝に開催されたサンレー本社の総合朝礼において全社員に賞状を見せながら受賞を報告しました。


総合朝礼で「孔子伝播賞」受賞を報告しました



孔子伝播賞」といえば、これまで足利学校閑谷学校といった名だたる儒学史跡のみが受賞している賞であり、まだ新しい天道館への受賞が決定したことが信じられません。
それぐらい、わが社の一連の「天下布礼」活動を認めていただいたのだと思います。
これは大変な名誉であり、本当にありがたいことです。


「平成の寺子屋」と呼ばれる天道館

孔子伝播賞」の賞状



賞状には「孔子伝播賞 天道館殿」と大書され、以下のように書かれています。
「貴館は、孔子の『仁・義・礼・智・信』という倫理道徳哲学を実践し、仁徳と哲学を教え、冠婚葬祭を通して仁愛活動に尽力し、社員の三礼修行の場として、また、深く地域・社会貢献に活躍されていることを評価し、その多大な功績を讃え、表彰いたします。
平成27年10月21日 一般社団法人世界孔子協会 理事長 孔健


これは大変な名誉です!



孔子伝播賞の受賞報告の後、わたしはブログ「日中韓首脳会談の再開に思う」で紹介した昨日の首脳会談について言及し、以下のように述べました。
「日本も含めて東アジア諸国はいずれも儒教国であり、国民には孔子の『礼』の思想が流れているはずです。もともと『礼』は他国の領土を侵さない規範として古代中国で生まれました。今こそ、究極の平和思想としての『礼』を思い起こす必要があります。さらに、日本・中国・韓国は儒教国であるとともに、仏教国でもあります。儒教のコンセプトが『礼』なら、仏教のコンセプトは『慈』です。そして、日本古来の神道のコンセプトは『和』です。『和』は『平和』にも通じます。わたしは『礼を求めて』、『慈を求めて』、『和を求めて』(すべて三五館)の三部作を上梓しました。ぜひ、『礼』と『慈』と『和』の心によって日中韓の3国が良き隣国として共生し、それぞれの国家が繁栄することを心より願っています」


和を求めて』を紹介しました



そして、わたしは最新刊の『和を求めて』を紹介しながら、以下のように述べました。
「『和』といえば、『和をもって貴しと為す』の聖徳太子です。聖徳太子は、まさに宗教における偉大な編集者でした。儒教によって社会制度の調停をはかり、仏教によって人心の内的不安を解消する。すなわち心の部分を仏教で、社会の部分を儒教で、そして自然と人間の循環調停を神道が担う。三つの宗教がそれぞれ平和分担する「和」の宗教国家構想を説いたのです。この太子が行った宗教における編集作業は日本人の精神的伝統となり、鎌倉時代に起こった武士道、江戸時代の商人思想である石門心学、そして今日にいたるまで日本人の生活習慣に根づいている冠婚葬祭など、さまざまな形で開花していきました」


神の道 仏の道に人の道 三つの道をわれらが結び



最後に、わたしは「わたしたちの冠婚葬祭業には、神道も仏教も儒教もすべてのメッセージが込められています。冠婚葬祭業は究極の平和産業なのです。今月18日には、創立49周年を迎えます。どうか、これからも『和のこえ』の精神で、全社員一丸となって世のため人のために尽くしましょう!」と述べ、以下の道歌を詠みました。



神の道 仏の道に人の道 
      三つの道をわれらが結び(庸軒)



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2015年11月2日 佐久間庸和