死とグリーフケア

20日の朝、北九州空港からスターフライヤーに乗って東京に行きました。
東京に着くと、そのまま渋谷にある國學院大學に向かいました。ブログ「國學院大學オープンカレッジ特別講座」で紹介したように、昨年11月11日に一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会・互助会保証株式会社の共催による「國學院大學オープンカレッジ」の最終回に登壇し、「終活」を語りました。今年もオープンカレッジの2クール目がスタートしています。


國學院大學にて

「死とグリーフケア」がテーマでした



20日に開催されたオープンカレッジでは、大正大学BSR推進室の小川有閑氏が登壇され、「死とグリーフケア」について話されました。小川氏は現役の僧侶(浄土宗・蓮宝寺副住職)として、さまざまな活動にも携わっておられる方です。
2000年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。2003年に東京大学大学院人文社会系研究科修士課程(宗教学宗教史学)入学、2005年同博士課程進学、2010年単位取得満期退学。2008年より僧侶として「自殺対策に取り組む僧侶の会」等で自死対策に関わる。研究テーマは「現代仏教」「近代日本宗教史」です。僧侶の自死に関する活動やその意味などに関心を持ち、実践のかたわら、研究を進めておられます。


穏やかに語る小川氏

パワーポイントを使って説明

興味深い内容でした

寅さんはグリーフケアの名人?



小川氏はパワーポイントを使いながら、「グリーフとは?」「悲嘆の反応」「グリーフワークとグリーフケア」「子どものグリーフケア」「自死遺族のグリーフケア」「自死遺族の一般的な反応」「消えない『自責の念』」「さまざまな形の『なぜ』」「亡き人≠無き人」「亡き人との対話」「亡き人との対話(儀式)」「グリーフケアの今後」などについて説明して下さいました。僧侶らしい穏やかな語り口は、まるでお経を聴いているようでした。90分を通して興味深い内容でしたが、特に映画「男はつらいよ」の渥美清扮する車寅次郎がグリーフケアの名人であるという指摘は面白かったです。


愛する人を亡くした人へ ―悲しみを癒す15通の手紙

愛する人を亡くした人へ ―悲しみを癒す15通の手紙

グリーフケアは、わたし自身の主要なテーマでもあります。
わたしは『愛する人を亡くした人へ』(現代書林)、『のこされた あなたへ』(佼成出版社)などを書きましたが、日本人の「こころ」の問題にとって、グリーフケアの存在は限りなく大きいと思っています。今日は、僧侶にとってのグリーフケアについて学ばせていただきました。次回のオープンカレッジは、いよいよ今年の最終回で、玄侑宗久先生の登場です。全互連の海外研修でバリ島に行く前日となる11月10日の開催ですが、ぜひ参加したいと考えています。




*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2015年10月21日 佐久間庸和