「終活」最前線

北國新聞社が発行する「月刊北國アクタス」といえば、北陸に住む方々の多くが愛読している総合生活情報誌です。その10月号が出ました。特集は「『終活』最前線」で、「消えるお墓 変わる葬式」というサブタイトルがつけられています。


「月刊北國アクタス」2015年10月号の表紙



全部で12ページにもわたる総力特集ですが、当社の関連記事をご紹介します。
まず、「急増する家族葬『安上がり』は誤解?」として以下のように書かれています。
「家族や親類、親しい友人など限られた参列者だけで見送る『家族葬』。こじんまりして温かみのある葬儀を求める人たち指支持を得て、北陸でも浸透し始めています。ホールなどに荘厳な祭壇をしつらえ、大勢の会葬者が故人をいたむ『一般葬』に比べると安上がりなイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?」


「月刊北國アクタス」2015年10月号より


この疑問への答えは、「金沢は4割が選択」として以下のように書かれています。
「冠婚葬祭大手のサンレー北陸本社(金沢市)は、金沢で営まれる葬儀のうち、最大で約4割が家族葬ではないかと推測しています。その根拠は新聞のおくやみ欄。家族葬は通夜や葬儀の日時、場所を広く知らせる必要がないため、新聞掲載をしないのが一般的です。おくやみ欄の掲載数は2012年ごろから急減してきたといいます。
弔問客を招かない家族葬は、一般葬よりも大幅に費用を抑えられると考える人も多いかもしれませんが、祭壇や棺、火葬の費用などの固定費は、実はほとんど差がありません。僧侶による読経などのセレモニーを省略したごく簡素な家族葬なら10〜20万円程度で済みますが、立派な祭壇を用意すれば300万円を超えるケースもあります。会葬者が少なければ通夜振る舞いなどの料理や返礼品にかかる費用は抑えられますが、一方で香典収入も減るため、差し引きすると一般葬よりかえって高くつくこともあるようです。
家族葬が求められる背景には、定年後も長生きする高齢者が多くなったことで、亡くなる頃には現役時代の仕事仲間と疎遠になり、さして参列者が見込めないから、という事情もあるのでしょう。葬式にお金を掛けるくらいなら子供に少しでも財産を残してやりたいという親心も働いているのかもしれません」


「月刊北國アクタス」2015年10月号より



続いて、記事には以下のように書かれています。
「ただ、困るのは故人が生前に「迷惑を掛けたくないから家族葬でいい」とだけ言い残して亡くなった場合です。1級葬祭ディレクターの郡信行サンレー金沢紫雲閣総支配人は『生前に家族葬を希望して相談に来る方と、よくよく話してみると、単に派手でない葬儀、特別なことをしない一般葬を思い描いている場合が多くあります。認識のズレをなくすためにも、事前に家族でよく話し合うことが大切です』と助言します。故人と遺族の思いがすれ違ったまま、コンパクトな家族葬をあげたはいいものの、式後に香典をもった弔問客がひっきりなしに自宅に詰めかけてきたり、田舎の親戚が『ちゃんとした葬式も出さず、どういうつもりだ』と怒鳴り込んできたりする例も珍しくないといいます。終活に際しては、『家族葬』という漠然としたイメージだけではなく、具体的なプランを共有することが不可欠なようです」


「月刊北國アクタス」2015年10月号より



また、「骨になって宇宙の旅」として以下のように書かれています。
「『故人は星になりました』。そんな言葉を比喩ではなく実現させるサービスも現れました。遺灰を宇宙に送る『宇宙葬』です。遺灰は1センチ角のカプセルに入れて小型衛星に搭載し、米国の基地からロケットで宇宙に打ち上げます。衛星とカプセルは数カ月から数年の間、地球を周回した後、大気圏に再突入して燃え尽き、一筋の流れ星となるそうです。遺族はその間、スマートフォンなどのアプリで遺灰の現在位置や、衛星から見た地球の姿を確認しながら、故人の『宇宙の旅路』をたどることができます。初の打ち上げを来月に予定する米国のエリジウム・スペース社によると、日本国内からは北陸を含め20人程度の申し込みがあるといいます」



そして、以下のくだりでわたしが登場します。
「北陸・九州を中心に展開するサンレー北九州市)は国内の店舗で唯一、同社のサービスを扱っています。佐久間庸和社長は『宇宙葬は21世紀という時代が可能にした供養の一つ。自由な発想で故人を送り、個性豊かな旅立ちを求める方に特に気に入ってもらえるはずです』と今後の普及に期待を込めます。価格は約20万円。死後とはいえ、夢の宇宙旅行がかなうと思えば、なかなかのお値打ちプランではないでしょうか。2017年には遺骨を載せた衛星を月に飛ばし、月面に埋葬する『月面葬』を実施する計画もあります」


決定版 終活入門

決定版 終活入門

永遠葬

永遠葬

まだまだ「天空葬」や「月面葬」といった宇宙葬は馴染みがないかもしれませんが、これから日本でも普及していく可能性は大いにあると思っています。詳しくは、『決定版 終活入門』(実業之日本社)、『永遠葬』(現代書林)などをお読み下さい。
お問い合せ先/株式会社サンレー フューネラルサロン
TEL 093−551−1030



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2015年9月21日 佐久間庸和