長蛇の列

69回目の「終戦の日」となる8月15日、東京は快晴で猛暑でした。ブログ「靖国参拝」に書いたように、わたしは汗ビッショリで靖国神社参拝の行列に並びました。


靖国神社は長蛇の列でした



その後、ブログ「皇居」に書いたように、皇居二重橋前で歌を詠んだりしました。
それから、徒歩で銀座に向かいました。シネスイッチ銀座で上映されている「めぐり逢わせのお弁当」というインド映画を観ようと思ったのです。炎天下の中、皇居から銀座への道は予想以上に遠く、本当に熱中症になりそうでした。


シネスイッチ銀座も長蛇の列でした



命からがら、ようやく銀座に辿り着き、映画館の前まで行ってみたら、なんと長蛇の列が!
最後尾にいたスタッフの方に尋ねてみると、この行列は2回後の上映の行列で、わたしが観ようと思っていた回はとっくの昔にソールドアウトだそうです。わたしはヘナヘナとなって道路に倒れ込みそうになりました。「この映画を観るために九州からわざわざ来たんです。なんとかなりませんか?」と泣き落とす作戦に出ようかとも思いましたが、みっともないのでやめました。
シネスイッチ銀座は窓口のみでの販売なので、こういう悲劇が起こるのです。
早くネット予約を開始してくれることを切に希望します!


そうだ、煉瓦亭でステーキを食べよう!



仕方なく映画鑑賞をあきらめたわたしは、早めの昼食でも取ろうと思いました。
すぐ近くに、老舗洋食店の「煉瓦亭」があります。わたしは以前から、ここで一度、ビーフステーキを食べてみたいと思っていたのです。ブログ「渡部昇一先生と対談しました」に書いたように昨日の対談が無事に終わったので、「自分へのごほうび」として煉瓦亭のステーキを食すことに決め、勇んで時間が止まったようなレトロな店内に入りました。
わたしは地下に通されましたが、まだ時間が昼前ということもあって、昭和の時代にタイムスリップしたような店内は空席が目立ちました。


メニューには信じられない言葉が!!



「さあ、ステーキ食うぞ!」とメニューを開くと、「サーロイン」が7000円、「テンダーロイン」が8000円とあります。同じ銀座に「1000円ステーキ」が誕生しているご時世に、「けっこう高いな」と思いながらも、ステーキを食べることに迷いはありません。
しかしながら、メニューをよく見ると、なんと「ビーフステーキは平日の夜のみございます」と書いてあるではないですか! ガーン、なんじゃ、そりゃ!?


煉瓦亭のスパゲテーナポリタン



ステーキの代わりにハンバーグかカツレツでも食べようかとも思いましたが、さんざん悩んだあげく、メニューの下のほうにあった1300円の「スパゲテーナポリタン」を注文しました。
わたしは、昔ながらの喫茶店で出されるようなナポリタンが好きなのです。
でも、出てきたナポリタンは喫茶店のトマト・ケチャップ味とはちょっと違って、なんかデミグラスソースみたいな味がしました。食べると、かなり酸味と甘さを感じます。スパゲテーそのものは太目で、具はハム、マシュルーム、グリンピース、タマネギです。
まあ、これが昔の洋食屋さんのナポリタンなのかもしれませんね。


なんと、煉瓦亭にも長蛇の列が!、



お勘定を済ませて、レトロ感覚満点の煉瓦亭を出ると、なんと長蛇の列ができていて驚きました。入店するときは1人もいなかったのに、出るときには数十人が並んでいます。東京の人口が多いということもあるでしょうが、お盆休みということも関係しているのかもしれませんね、わたしは「なんか、ドリフのギャグみたいだな・・・」とつぶやきました。ちなみに行きつけのスナックなどでは、わたしは「福の神」と呼ばれているようです。というのも、最初はわたし1人しか客がいなくても、帰るときは店は満員になっているのです。いや、ほんとに。



その後も炎天下の銀座を歩き回ったわたしは、暑さのあまりフラフラしてきました。
ようやくホテルの部屋に戻ったときは、グロッキーでベッドに倒れ込みました。
ただでさえ暑い日に黒のジャケットを着込んで、靖国神社〜皇居〜銀座と歩き回ったことで、体力を消耗したようです。普段は、こんなに歩くことなどありませんから。
それで「体力を回復しなければ!」と思ったわたしは、夕食にはやはりステーキを食べようと考えました。「どこに店にしようかな?」と迷いましたが、ある売れっ子作家が推薦しているホテルニューオータニのインターナショナル料理店「トレーダ―ヴィックス」に決めました。その作家は「読書」や「自己啓発」についてのベストセラーを多く書いている人で、「本を書き上げたら、自分へのごほうびに、トレーダ―ヴィックスのステーキを食べる」と著書に書いていたのです。


トレーダ―ヴィックスのリブステーキ



わたしもトレーダ―ヴィックスにはよく行くのですが、ステーキを注文するのは初めてです。
1人前9000円の「リブステーキ」を食しましたが、いやあ、メチャクチャうまかった! 
こんな旨いステーキは生まれて初めてです。あまりの旨さに食後は「うまかった〜♪ うまかった〜♪ トレーダ―ヴィックスのリブステーキがうまかった〜♪」という歌を即興で作って鼻歌で歌いました。(笑) 9000円のステーキを自分だけで食べるなんて贅沢な気もしますが、お盆休みも仕事三昧だったので、たまには良いでしょう。300グラムのステーキを完食して、体力も回復しました。こうして、わたしの「いちばん長い日」は終わったのでございます。




*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2014年8月16日 佐久間庸和