宅食サービス事業


2月になりました。昨日、沖縄から北九州に戻りました。
1月がけっこうハード・スケジュールだったのでグロッキー気味ですが、今日も忙しいです。朝からサンレー本社での総合朝礼および本部会議が行われました。


それでは、いただきます!



本部会議の終了後は、弁当の試食会がありました。無縁社会や老人漂流社会を乗り越えるべく、サンレーグループではさまざまなプロジェクトに取り組んでいますが、今年7月から宅食サービス事業をスタートさせるべく、着々と事業計画を進めています。



いま、日本は急速な勢いで高齢化が進んでいます。2010年の時点で、23%の高齢化率(65歳以上人口割合)は、2030年31.6%、2060年39.9%に上昇そうです。
また、高齢者人口の絶対数は、2030年に3,685万人まで増えるそうです。
この高齢化の進展により、高齢者を中心に食事や食料品をはじめとした物品の宅配を必要とする高齢者はさらに増加するとみられ、宅食サービスを始めとする食品等の宅配サービスの需要は今後も増加し、また多様化することが想定されます。


佐久間会長も試食しました



わが社は冠婚葬祭を通じて多くのお客様へ弁当・精進料理・おせちなどの配達を行ってきました。つまり、すでに宅食サービスのベースとノウハウを持っているのです。
今日のような時代背景の中で、サンレーグループが宅食サービス事業に取り組む意義は、日常生活にも支障をきたしている高齢者を中心とした方々をお助けすることに尽きます。
それは、企業の社会的責任(CSR)を果たすことでもあります。


うーむ、これは・・・・・



サンレー会員様には多くの高齢者の方がいらっしゃいますが、まずは北九州市八幡西区12万世帯と八幡東区の一部3万5000世帯を対象に宅食サービス事業をスタートさせる予定です。もちろん、販売状況や体制に応じて順次、対応エリアを広げていきます。
料理も婚礼事業で培った豊富な経験を活かしながら、安価で栄養バランスに十分配慮した“ごちそう”を提供いたします。価格は1食当り600円(配達料込・税別) 、配達は月曜日から土曜日まで週6日間の対応を予定しています。



高齢者の方に美味しい“ごちそう”をお届けするだけではありません。
この宅食サービス事業を通じて、当社の大ミッションである「人間尊重」を具現化するさまざまな取り組みも想定しています。例えば、ひとり暮らしのご高齢会員様の見守りサービス、冠婚葬祭についての各種ご案内やご相談も想定しています。
特に葬儀後、おひとりになられた高齢者の方からご利用いただけるとすれば、弁当の配達に留まらず、グリーフケアを前提としたコミュニケーションも重要な使命になってきます。
さらには既に事業として進めている安価な有料老人ホーム「隣人館」や現在計画を進めている新時代の樹木葬霊園である「鎮魂の森」のご案内をさせていただきます。



サンレーグループでは、冠婚葬祭を通じた良い人間関係作りのお手伝いに留まらず、高齢者の方へ「食」、そして「住」について安心を提供するインフラ企業を目指しています。
無縁社会」「老人漂流社会」などという言葉が巷で流布していますが、わたしたちは「人は老いるほど豊かになる」という信念のもと、ご高齢の皆さんが健やかに安心して生活が出来る街づくりの一助となれば、これほど嬉しいことはありません。



本日、その宅食事業プロジェクトチームが試行錯誤を重ねて作った弁当を役員・管理職一同で試食したのです。いろんな意見が出ましたが、わたしは「これは、けっこういける」と思いました。他社の弁当に比べても美味しいのではないでしょうか。
あとは、7月の開始に向けて、さらなる改良を行います。できれば、一般消費者の方々に試食委員になっていただき、ご意見を取り入れることも計画しています。



ブログ『老人漂流社会』で紹介した本には、足腰の弱ったひとり暮らしの老人が、蕎麦屋から毎日「もりそば」を出前で頼み、たまに「カツ丼」を頼むということが紹介されており、読んでいて胸が痛みました。安価で栄養のある宅食サービスが普及すれば、ひとり暮らしの高齢者も安心です。人間尊重思想の実現をめざし「天下布礼」の旗を掲げているわが社としては、食事の調理が困難な、ひとり暮らし、あるいは夫婦のみの高齢者世帯などへの宅配サービス事業への進出が不可欠なのです。そのことを理解している「サンレー宅食プロジェクト」リーダーの梅林研課長も「死に物狂いで、必ず成功させます!」と誓ってくれました。
企業は、慈善事業をすることは許されません。ただし、人間尊重と経済活動は矛盾しません。それを「礼経一致」といいます。わが社の宅食サービス事業は、慈善事業ではなく慈礼事業なのです。サンレーの宅食サービス事業に、大いにご期待下さい!



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2014年2月1日 佐久間庸和