「財界九州」新年号

「財界九州」の2014年新年号が刊行されました。
同誌は九州を代表する経済誌として、非常に影響力を持っています。
例年通りに、九州・沖縄の経営者たちが1ページずつ紹介されています。


「財界九州」2014年新年号



わたしのページは「新たな挑戦で“生活インフラ企業”目指す」というタイトルです。
そして、以下のような内容で紹介されています。
「2013年10月、北九州市にオープンした『霧ヶ丘紫雲閣』では、出棺時のクラクションを廃止し、『禮』の文字が入った鐘を3回つく「禮鐘の儀」を行うようにした。参列者からは、重厚で人生の旅立ちにふさわしい演出として大変好評で、今後、55店舗すべてを禮鐘に切り替える予定だ。さらに、真の『家族葬』として、セレモニーホール内にあるマンション風の部屋で、ゆっくりと故人と最後のお別れをする家族葬を提案するなど、これからも儀式文化のイノベーションを全国に発信したい。
14年は、冠婚葬祭施設を6、7店舗開設し、有料老人ホーム『隣人館』を市内に2館建設するほか、田川の『鎮魂の森』に桜を植樹し、故人のご家族が集う憩いの場にする。また、互助会会員を中心に、宅食事業にも新規参入し、事業拡大を図る計画だ。
葬送儀礼は、人間の存在基盤であり、人が亡くなった時、確実に葬儀が行える冠婚葬祭互助会こそ礼という人間インフラを支えていると考える。人間インフラ企業である当社は、さまざまな事業を通し、生活インフラ企業を目指していく」


「財界九州」2014年新年号



わたしは、2001年10月に社長に就任しました。
そして、2002年新年号から掲載していただいています。
まだまだ若輩者ですが、今回で13回目の掲載ということになります。
いつも父である佐久間進サンレーグループ会長と一緒に掲載されているのですが、年ごとに掲載の順序が繰り上げられてきており、身の引き締まる思いです。
「会社は社会のもの」と唱えたのはドラッカーです。
やはり、社会の公器を預かる者として大きな責任を感じます。


「財界九州」2014年新年号



同誌には、例年通りに佐久間進会長も登場しています。「地域の高齢者が集う『天道館』を開設」というタイトルで、以下のような内容になっています。
「13年9月、わが社の基幹施設である松柏園ホテル小倉紫雲閣との中間地点に「天道館」を開設した。天道とは、日本では一般的にお天道様と言われるように太陽神としても知られる。また、社名の由来でもある太陽の光は、万物を平等に照らす『幸福に生きるためのシンボル』でもある。ここ天道館では、社員の研修施設として、実践礼道小笠原流に基づき、基本的な礼儀作法を学ぶとともに『産霊魂』ともいうべき人間尊重、つまり『互譲互助』『利他の精神』『和の心』を後世へ連綿と伝えるための道場にしていきたいと考える。さらに『若者が高齢者を支える』時代から『高齢者同士が支え合う』新たな時代の到来に備えた『高齢者のための交流の場』としても活用していきたい。江戸しぐさの『お心肥やし』という言葉は、学問を学ぶ以前に、心を磨き、人間力を高める必要性を説いた。これにならい、天道館では高齢者同士が『健康づくり』『仲間づくり』『生きがいづくり』を通じて、生涯にわたり楽しみながら人格を磨き続けることができる『平成の寺小屋』となれば望外の喜びである」


これからも「天下布礼」に努めます!



会長の写真は天道館の前で撮影されていますが、じつはわたしの写真も天道館の内部で撮影したものです。「人間尊重」と「互譲互助」は出光佐三翁がこよなく愛された言葉であり、わが社の創業以来のミッションでもあります。
会長とわたしは、テーマは一見違うようでも、じつはまったく同じことを語っています。
そう、2人とも「人間尊重」の大切さについて語っているのです。それは「礼」の一字に集約され、その考え方を世に広めることを「天下布礼」といいます。



1966年の創業時から、わが社は「天下布礼」の旗を掲げてきました。
わが社は、本業の冠婚葬祭以外にもさまざまな活動に取り組んでいますが、それらはすべて人間関係を良くする、あるいは「有縁社会」を再生する試みなのです。
佐久間会長の『佐久間塾』(日本儀礼文化協会)、わたしの『ホスピタリティ・カンパニー』(三五館)の内容をお読みいただければ、わたしの考え方のほとんどは父である会長から受け継がれたものであることがわかるでしょう。
企業にも初期設定とともにアップデートが求められます。わが社の初期設定が「創業守礼」ならば、アップデートは「天下布礼」でしょう。さらに言えば、わが社の初期設定が皇産霊神社天道館ならば、アップデートは隣人館や宅食事業であり、「禮鐘の儀」であり、さらには「鎮魂の森」や「月への送魂」であると言えます。
サンレーグループは、これからも[天下布礼」に努めていきます。



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2013年12月20日 佐久間庸和