旦過市場から昭和館へ

執筆三昧のゴールデンウィークですが、あまり家にばかり籠っていても気が滅入るので、4日の昼から気分転換に町に出ました。まずは、タクシーで旦過市場に向かいました。連休で、「北九州の台所」は多くの人で賑わっていました。ブログ「旦過市場」で紹介した「旦過うどん」に行きたかったのですが、混んでいたので「幸」という似たような店に入りました。


旦過市場に入りました

賑わう旦過市場のようす

このお店に入りました

ビールと唐揚げで焼うどんを待ちました



「幸」では、かやくうどんとビールを注文しました。しかし、「うどんはやっていません。焼うどんなら、あります」と店員さんに言われ、わたしは小倉名物の焼うどんを注文しました。待っている間、ビールのアテにお通しの冷奴と唐揚げを1個食べました。1個50円の唐揚げはアツアツで美味しかったです。ところが、なかなか肝心の焼うどんが出来上がらず、次の予定(映画の上映時間)に間に合わないので、泣く泣く焼うどんはキャンセルしました。
というか、わたしと同時に注文した老夫婦の焼うどん&焼そばはとっくの昔に出来ていたのに、わたしのはまだ作り始めてもいませんでした。おそらく、ビールを飲んでいたので、「この人は急がなくてよい」と思われたのかもしれませんね。(苦笑)


小倉昭和館に向かいました



それから、わたしはブログ「小倉昭和館」で紹介した映画館に向かい、日本映画「さよなら歌舞伎町」と「百円の恋」を観ました。小倉昭和館も予想以上に込んでいましたが、2本立てで1100円の安さでした。この2本の映画は名画座である小倉昭和館でなければ、絶対に観ることはなかったと思います。わたしは、いつもゴールデンウィークの時期に、この昭和の香りがする映画館を訪れます。


こちらは選びませんでした

こちらを選びました



小倉昭和館には2つのスクリーンがあって、それぞれ洋画と邦画が上映されています。
今回は洋画ではなく邦画を選びました。「ジャージー・ボーイズ」は未見でしたが、併映のブログ「アバウト・タイム」で紹介した映画をすでに鑑賞していたからです。
邦画は「さよなら歌舞伎町」と「百円の恋」の2本立てでした。
これが、じつに良く似た内容の映画で、「人生は甘くない」「生きることは苦しい」というメッセージに満ちた悲惨な物語なのですが、最後には希望(のようなもの)をほろ苦く感じさせてくれるのです。いわば「ラストだけハートフル!」とでも言うべきでしょうか。



また、この2本は仕事の意味について考えさせる内容でした。「さよなら歌舞伎町」ではラブホテル、「百円の恋」では百円ショップを舞台としているのですが、どちらも働く店員たちのやる気がゼロなのです。また、ラブホや百円ショップの店長も「プライド」とか「やりがい」といったものをまったく持っていません。嫌々と働く店員たちの姿を見て、なんだか悲しくなってきました。反社会的な仕事でない限りは、どんな仕事にだって意味や価値があります。それを見つけてやるのが経営者であり、店長のようなマネージャーではないでしょうか。



わたしは映画を観ながら、「自分がラブホや百円ショップの社長だったら、どのようにスタッフに対して仕事の価値を説くか?」といったことを考えてしまいました。映画の詳しい内容や感想を知りたい方は、 ブログ「さよなら歌舞伎町」ブログ「百円の恋」をお読み下さい。



満足して小倉昭和館を出ると、館主である樋口智巳さんにバッタリお会いしました。ブログ「家業としての映画館」で紹介した方です。小倉ロータリークラブの例会卓話では、高倉健さんの思い出をはじめ、貴重なエピソードをたくさん話して下さいました。わたしは、樋口さんに「いやあ、映画面白かったです!」と言いました。このような傑作の2本立てを1100円という安価で鑑賞させていただき、樋口さんには感謝の気持ちでいっぱいです。ぜひまた、小倉昭和館を訪れたいと思います。



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2015年5月5日 佐久間庸和