夏越の神事

今日から7月です。時の流れは本当に速いですね。今朝、サンレー本社において夏越大祓式の神事が執り行われました。皇産霊神社の瀬津隆彦神職をお迎えし、これから暑い夏を迎える前に、会社についた厄を払って社員全員の無病息災を祈願しました。


夏越大祓式のようす

わが社は会社儀礼を大切にしています



わが社は「礼の社」を目指していることもあり、会社主催の儀礼や行事を盛んに行っています。もともと、「社」というのは「人が集まるところ」という意味です。神社も、会社も、人が集まる場としての「社」なのですね。今日は、いつも祭主を務める佐久間進会長が那覇市長との面会のため沖縄に出張して不在です。そのため、わたしが祭主として二礼二拍手一礼しました。続いて、橋本洋介常務が社員一同とともに参拝しました。社員のみなさん全員が、健康でこの夏を乗り切れますように!


玉串奉奠しました

二礼二拍手一礼しました



夏越の神事を終えた後は、恒例の月初の総合朝礼を行い、社長訓示を行いました。
まず、今年の上半期の予算を達成できたことを社員のみなさんに報告しました。
それから、ブログ「全互連の会長に就任しました」ブログ「仏教連合会パネルディスカッション」ブログ「孔子像」ブログ「孔子の木」に書いた内容などを話しました。


社長訓示を行いました



「葬式仏教」などと揶揄されることもある日本仏教は、世界に誇りうる「グリーフケア仏教」であると信じています。ですから、「お坊様たちは、もっと葬儀に誇りを持って下さい」ともお願いしました。また、わたしのことを「儒者なんですよ」と指摘する僧侶もおられました。その方が言うには、昔から儒者と僧侶は相性が良くないそうです。しかし、現在の日本の葬儀というものを考えたとき、その正体とは仏教と儒教の合同儀礼というか、両宗教のコラボなのです。


礼業の素晴らしさを説きました



論語』『孟子』をはじめ、儒教の書物を読んでみると、葬式の話ばかり出てくるのに気づきます。『礼記』や『儀礼』『周礼』『孝経』などは、ほとんど葬式のことだけです。なぜかというと、孔子の母親がもともと葬祭業者であり、原儒と呼ばれる古代の儒教グループは、葬送のプロフェッショナル集団だったからです。孔子は母の影響もあって、「葬儀ほど人間の尊厳に関わる素晴らしい仕事はない。これほど尊い仕事の社会的地位を向上させなければならない」という志を抱いていたようです。日々、各地の紫雲閣で営まれる多くの葬儀とは、ブッダの末裔たる僧侶と孔子の末裔たる葬祭ディレクターとの仏儒合同儀礼なのです。


僧たちの仰ぐみなもと釈迦ならば われら歩むは孔子の道よ



ならば、紫雲閣の葬祭ディレクターは儀式のプロとしての誇りを持ち、「葬儀とはこうあるべき」との哲学を持つ必要があります。
ブログ「天道館の孔子祭」に書いたように、6月18日、朝から松柏園ホテルの神殿で月次祭を行いました。その後、天道館に場所を移して、「孔子像除幕祭ならびに孔子の木植樹祭」を行いました。略して「孔子祭」です。天道館の前庭には、見事な孔子像が設置されました。また、「孔子の木」と呼ばれる楷の木が五本植えられました。
今から100年前、湯島聖堂足利学校閑谷学校多久聖廟の4カ所に「孔子の木」が植えられました。天道館に植えられた五本の「孔子の木」には、仁義礼智信の名がそれぞれ与えられました。中でも中心に位置しているのが「礼の木」です。これらの「孔子の木」とともに、わたしたちも礼の思想を広め、その実践に努めましょう!
以上のような話を総合朝礼で行い、最後に次の歌を詠みました。




僧たちの仰ぐみなもと釈迦ならば
     われら歩むは孔子の道よ(庸軒)




社長訓示の後は、「本日の誕生日祝い」の時間です。
今日は、秘書室の小林さんにバースデーカードとプレゼントをお渡ししました。
冠婚葬祭も介護も、そして誕生日祝いも、すべては「天下布礼」の一環です。
わたしたちは、これからも「人間尊重」というミッションを追求していきたいと思います。




*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2014年7月1日 佐久間庸和