北陸賀詞交歓会

今朝、東京のホテルで目覚めました。客室が乾燥しているので、なんだか喉が痛いです。
加湿器を借りているのですが、それでも追い付きません。早起きして、何度もウガイをしました。昨日の東京は非常に寒かったので、風邪を引かないようには気をつけていました。
今夜は、金沢でサンレー北陸の新年賀詞交歓会が開かれます。午前中に打ち合わせをして、羽田空港へ。昼からANAで小松空港に飛びました。


開宴前の会場

入場されるお客様たち

藤間直実先生による祝儀舞

祝儀舞を鑑賞しました



今夜、サンレー北陸の賀詞交歓会が行われました。
会場は、マリエールオークパイン金沢の3階にある「ジュエルボックス」でした。
オープニングの藤間流・藤間直実先生による祝儀舞の後、司会者より開会宣言。


挨拶する佐久間会長

2年ぶりに元気な姿を見せました



最初に、佐久間進会長が挨拶しました。一昨年は予定が重なって、昨年は体調が優れなかったために北陸賀詞交歓会を欠席した佐久間会長ですが、じつに3年ぶりに元気な姿を見せて、みなさんを安心させていました。


続いて、わたしが挨拶しました



それから、社長であるわたしが挨拶しました。
わたしは、まず「いま、日本中が金沢の話題でも持ち切りです。なぜなら、いよいよ今年3月から北陸新幹線が開通するからです。わたしは日本で最も金沢に『おもてなし』の文化があるように思っているのですが、これからの金沢は国際的な観光都市としてさらに発展することでしょう」と言いました。


会社の業績について説明させていただきました



それから、「昨年のわが社は無事に48周年を迎え、なんとか増収増益を果たすことができました。これも日頃より支えていただいている皆様のおかげと心より感謝いたしております。昨年の北陸は、みなと紫雲閣および七尾紫雲閣を新しくオープンいたしました。今年もグループで3つの紫雲閣を作っており、その数はもうすぐ62となります。昨年末には、旗艦店である小倉紫雲閣のリニューアルが完了しました。素晴らしい精神文化の殿堂となりました。次は、創立50周年に向けて、創業の地である松柏園ホテルのスーパー・リニューアルが始まります。このマリエールオークパイン金沢も、近くスーパー・リニューアルを考えていますので、お楽しみに!」と述べました。


今年もどうぞよろしくお願いいたします!



さらには、「昨年、全国冠婚葬祭互助会連盟(全互連)の会長に就任いたしました。わたしは冠婚葬祭互助会の使命とは、日本人の原点を見つめ、日本人を原点に戻すこと、そして日本人を幸せにすることだと考えます。そのために社員ともども一丸となって精進いたす所存ですので、今年もどうぞよろしくお願いいたします!」と申し上げました。


乾杯の音頭を取る村端会長

村端会長のスピーチを聴く

名刺交換のようす

久々に会った方々と語る佐久間会長



その後、(株)フルーツむらはた・村端会長の音頭で乾杯しました。
その後、しばらく歓談タイムです。料理や飲み物を楽しんでいただきました。
わたしは、多くの方々と名刺交換をし、お話をさせていただきました。
おかげさまで、今年の北陸賀詞交歓会も大盛況でした。


胡琴三鼓舞が披露されました



それからアトラクションとして、胡琴三鼓舞(ここんさんこまい)が披露されました。
胡琴三鼓舞は、石川県をテーマとした楽曲を演奏している和楽器アンサンブルユニットです。金沢・加賀・能登各地域に伝わる民謡、また石川県にちなんだオリジナル曲を数多く作曲し演奏しています。歴史と伝統ある石川・金沢の文化と、21世紀に発展する新しい石川の魅力を和楽器の演奏を通して、県内外にPRしているそうです。


石川県ならではの和楽器アンサンブルです

思わず真剣に聴き入りました



胡琴三鼓舞のグループ名は「胡弓」「筝(琴)」「三味線」「太鼓」「舞」といった楽器の編成そのものを表しています。胡弓の哀愁、筝の雅び、三味線の粋、太鼓のリズム、そこに華やかな舞が加わり、優雅な曲から、リズミカルな曲まで様々なシーンに応じた演奏が可能です。このような編成は、全国的に見ても大変珍しく、石川県ならではの和楽器アンサンブルです。


国際「おもてなし」都市・金沢のシンボルかも?

胡琴三鼓舞を堪能しました



主な演奏曲目は、「百万石音頭」「金沢じょんから」「山中節」「能登麦や節」「白峰カンコ踊り」といった石川県の民謡をはじめ、「百万石の宴」「兼六園桜舞い」「兼六園のスケッチ」「金沢夜灯道中」「金沢城花まつり」などのオリジナル曲もあります。
会場のお客様たちも、真剣な表情で演奏に聴き入っておられました。
胡琴三鼓舞は国際「おもてなし」都市・金沢のシンボルかもしれません。


中締めの挨拶をする佐々木社長

ユーモア満点のスピーチに爆笑

最後は末広がりの五本締めで・・・・・



楽しい時間も過ぎ、中締めとして、株式会社ビルカンの佐々木社長による恒例の末広がりの五本締めが行われました。佐々木社長のユーモア満点のスピーチの後、手拍子する参加者の両手の指が1本、2本、3本、4本、そして5本・・・・・会場の息がピッタリ合いました。


本当にありがとうございました!



最後は、佐久間会長、わたし、東常務、畑中部長と一緒にみなさまを送賓しました。みなさま、今夜は、お忙しい中、また雨でお足元が悪い中、わが社の賀詞交歓会にお越し下さり、本当にありがとうございました。今年も、サンレー北陸をよろしくお願いいたします!



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2015年1月16日 佐久間庸和



たった一字に深い意味を秘めている文字は、世界でも漢字だけです。
そこには、人のこころを豊かにする言霊が宿っています。
その意味を知れば、さらに、こころは豊かになるでしょう。
今回ご紹介するハートフル・キーワードは、「義」です。



「義」とは、正義のことです。『論語』の「為政」篇には、「義を見てせざるは勇なきなり」という言葉が出てきます。ここで、孔子は「勇」を「正義を実行すること」の意味で使っています。
2008年6月、東京で「秋葉原事件」が発生し、7人が死亡、10人が重軽傷を負いました。多くの人々が事件発生時に被害者の救助に協力し、警視庁は72人に感謝状を贈ったといいます。救護中に容疑者に刺されて負傷した3人には、警視総監から感謝状が贈られた。わたしは、感謝状を贈られた方々を心から尊敬し、同じ日本人として誇りに思います。中には、被害者の救護中に刺されたため命を落とした方もいました。痛ましい限りですが、この方々は本当の意味で「勇気」のあった人々です。



仁と義を結んで「仁義」といいます。「われらいかに為すべきか」という規範や規則が「義」です。これに対して欲望を満足させるのを「利」といいます。したがって、仁は必ず義と結びます。安岡によれば、儒教は思想の道であるとともに、仁義の教えです。この仁義と対立するのが功利であり、これは利益のことを指します。そこで儒教では、功利をいかに仁義に従わせるかということになります。仁義に背いて功利に走ると、必ず失敗や災いがあります。歴史というものは人間の大切な根本原理・原則を実証するものとして大きな意義があると、儒教では考えるのです。  



儒教にはまた、「利は義の和」であり、「義は利の本」であるという牢固たる信念・見識があります。いかにすることが義かということを積んでいって、はじめて本当の利を得るということです。そして「利に放って行へば怨多し」とされます。利を主たる目的として行動すれば必ず矛盾衝突が起こるというのです。安岡は、そういう信念や見識が中国の歴史・思想・学問にはっきり現れており、日本の財界人は特に心得ておかねばならぬ点であると述べています。その日本の財界人の象徴的存在であった松下幸之助は「大義」というものを重んじ、「指導者はまず大義名分を明らかにしなくてはならない」としました。彼は著書『指導者の条件』において、近江の小谷城浅井長政の例をあげています。長政は織田信長の妹婿で、大いにその信頼を得ていました。しかし、信長が浅井家と旧交のある越前の朝倉氏を攻めたとき、突如兵を起こしてその背後をつこうとしたのです。そのため窮地に陥った信長は、木下藤吉郎の決死の働きなどにより辛くも京都へ戻りました。  



浅井家には、「信長との姻戚関係は別としても、彼は常に朝廷をいただき、天下万民のためという大義名分を唱えて戦っています。それに対して、ご当家のしようとしているのは、いわば小義の戦いです。もし朝倉家との旧交を捨てるに忍びないならば、むしろ朝倉家を説いてともどもに信長の公道に従うべきではないでしょうか」と諫める重臣もいましたが、長政はそれを聞き入れませんでした。そして最後まで信長に敵対し、最後は滅亡してしまったのです。  



浅井長政は、優秀な武将であり、終始堂々と戦って立派な最期を遂げたといいます。しかし、結局は周囲の諸国から孤立し、滅亡を招いてしまいました。その大きな原因とは、家臣が指摘したように、十分な大義名分というものを持たなかったからでしょう。一方の信長は早くから、乱れた天下を統一し、朝廷を奉じて、万民を安心させることをめざしました。かつ、それを唱えていた。そうした大義名分が、戦国の世に疲れた人々の共感を呼び、家臣たちもそこに使命感を感じ、働き甲斐を持って全力を尽くしたのです。  



信長に限らず、また日本のみならず、古来より名将といわれるような人物は、合戦に当たっては必ず大義名分を明らかにしました。「この戦いは決して私的な欲望のためにやるのではない。世のため人のため、大きな目的のためにやるのだ」ということを明確に示し、人々の支持を求め、部下を励ましました。何よりも、この大義というものが大事なのです。
『指導者の条件』において、松下幸之助は「いかに大軍を擁しても、正義なき戦いは人々の支持を得られず、長きにわたる成果は得られないからであろう」と書いています。  



そして松下幸之助は、これは決して戦の場合だけではないと述べています。大義名分というといささか古めかしいけれども、事業の経営にしても、政治における諸政策にしても、何をめざし、何のためにやるということを自らはっきり持って、それを人々に明らかにしていかなくてはならない。それがリーダーとしての大切な務めだというのです。  



わたしは、冠婚葬祭互助会の社長を務めています。会員様に結婚式や葬儀を安価にあげていただくために、毎月いくらかの会費をいただいており、当然、会員を募集する営業部隊もあります。わたしが常に営業スタッフに言っていることは、この仕事は商売というより人助けであるということ。特に、葬儀においてそれが言えます。「礼」という人の道を重んじた儒教孔子によって始まりましたが、孔子の死後、約100年後に孟子が出現し、何よりも「親の葬礼」を人の道の第一に位置づけました。



人生で最も大切なことは、親のお葬式をきちんとあげることなのです。
逆に言えば、親のお葬式をあげられなければ、人の道から外れてしまうのです。人の道から外れるほど悲惨なこと、気の毒なことはありません。世の人々が人の道から外れることを防ぎ、堂々と人の道を歩んでいただくお手伝いをすることほど、義のある行為はないと心の底から思っています。互助会の募集をすること、また解約希望者を説得して思いとどまっていただくこと、これはそのまま人助けにつながります。わたしは、当社の活動には大義があると信じています。最後に、ドラッカーが力説した「真摯さ」とは明らかに「正義」に直結していると思います。
なお、「義」については、『孔子とドラッカー 新装版』(三五館)に詳しく書きました。


孔子とドラッカー 新装版―ハートフル・マネジメント

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2015年1月16日 佐久間庸和