特別対談の新聞報道


ブログ「支え合いの街づくり」で紹介したように、昨日はNPO法人北九州ホームレス支援機構の奥田知志理事長と特別対談を行いました。NHKニュースでも報道されました。


朝日新聞」5月18日朝刊



また、今朝の新聞各紙にも特別対談を紹介する記事が出ていました。まず、「朝日新聞」は「超高齢化社会 どう対処するか 北九州でシンポ」「孤独死問題の経験から方策を」「相互多重型支援の関係が大切」との見出しで、以下のように紹介されています。
政令指定都市の中で高齢化率が25%超と最も高い北九州で17日、超少子高齢社会を生きる方策を探るシンポジウムがあった。設立10周年を迎えた地元住民団体「学園&地域交流ネットワーク」の主催。NPO法人北九州ホームレス支援機構の奥田知志理事長と、冠婚葬祭業サンレー佐久間庸和社長が『支え合いの街づくり』をテーマに語り合った。
数年内には高齢化率が30%に達すると言われ、2000年代半ばには孤独死が相次いだ同市。高齢化の進行に加え、未婚や離別、死別による単身世帯増も見込まれる今後の社会にどう対処するかという提起に、2人が答えた。
佐久間さんは『家族や親族、友人が一人も出席しない葬儀が増えている』と、仕事を通して見た高齢化社会の実態を紹介。『北九州市は公害の経験からに日本一の環境都市になった。過去に孤独死が相次いだ経験があるからこそ、日本で最も孤独死がない街にする取り組みができるのではないか』と展望した。
奥田さんは25年余りの間、2千人のホームレスを自立させた経験から『仕事も生活も大切だが、「誰が弔ってくれるのか」ということが大事』と指摘。日本も米国と同じ格差社会の道を進んでいる中、人と人とのつながりに幸せを見いだすとともに、『助けるだけ、助けられるだけでない「相互多重型支援」の関係が大切だ』と訴えた」


毎日新聞」5月18日朝刊



次に、「毎日新聞」に「『無縁社会』互助で乗り越えること大切 冠婚葬祭業とNPOが対談」という見出しで、以下のように紹介されました。
少子高齢化社会での『支え合いの街づくり』をテーマに、NPO法人北九州ホームレス支援機構理事長で牧師の奥田知志さんと冠婚葬祭業『サンレー』社長の佐久間庸和さんが17日、八幡西区の生涯学習総合センターで対談した。地縁・血縁関係が希薄化し、孤独死や貧困が深刻化する『無縁社会』の問題に対し、自己責任ではなく互助で乗り越える大切さを説き、約120人が熱心に耳を傾けた。
対談は同区のまちづくり団体『学園&地域交流ネットワーク』が主催。奥田さんは「人に迷惑をかけられない」と考え福祉を拒む傾向を問題視。『社会とは互いに許せる程度に皆が傷つく仕組みだ。自己責任論は人の傷を「所詮あんたの問題」と拒むが、絆を平仮名で書くと「きず」が含まれる』と強調した。佐久間さんは「面倒なことの中に人間の幸せがある。家族・親戚が集まるのが面倒と葬式を嫌がる人もいるが、誰も来ない葬式はやはりかわいそうだ」などと述べた。
来場した八幡西区の主婦、中村恭子さん(70)は『年金は減り、車は運転できなくなるし不安だが、誰に「助けて」と言えばいいか分からない。みんなが考えてほしい』と語った」


「読売新聞」5月18日朝刊



さらに、「読売新聞」に「少子高齢化 地域づくり考える 八幡西でシンポ」の見出しで、以下のように紹介されました。
少子高齢化が進む中での地域づくりのあり方を考えるシンポジウム(読売新聞西部本社など後援)が17日、北九州市八幡西生涯学習総合センターで開かれ、約120人が参加した。同区折尾地区の住民らでつくる「学園&地域交流ネットワーク」(竹下秀俊代表)が設立10周年を記念して企画。『〜超「少子・高齢社会」を生き抜くために〜支え合いの街づくり』と題して、NPO法人NPO法人北九州ホームレス支援機構」の奥田知志理事長と冠婚葬祭業『サンレー』の佐久間庸和社長が対談した。
生活困窮者の自立支援に取り組む奥田さんは、『無縁』という言葉に触れ、『貧困が広がる現代では、経済的困窮によって社会とのつながりが断たれている』と指摘。『地域で共に生きる人たちが互いに支え合い、傷つくことも経験しながら、新たな縁を作っていくことが必要だ』と語った。佐久間社長は、参列者が1人もいない葬儀に心を痛めた経験を振り返り、『周りの人に対し、「迷惑をかけたくない」という言葉をよく聞くが、縁やつながりは迷惑を掛け合い、それを許し合うことだ』と強調。『北九州市には(縁やつながりを大切にする)土壌がある。高齢化先進都市として、暮らしやすい街づくりを世界に発信できるのではないか』と呼びかけた」


西日本新聞」5月18日朝刊



最後に、「西日本新聞」にも「支え合いの街づくりテーマにシンポ開催 市民ら130人参加」の見出しで、以下のように紹介されました。
少子高齢化社会における地域のつながりを考える『支え合いの街づくりシンポジウム』(学園&地域交流ネットワーク主催)が17日、八幡西区の生涯学習総合センターであり、小倉北区の冠婚葬祭会社『サンレー』社長の佐久間庸和さん(51)と、NPO法人北九州ホームレス支援機構理事長の奥田知志さん(50)が対談した。
市民ら130人を前に、佐久間さんは『血縁や地縁が希薄な無縁社会と言われ、老人ホームどころか墓にも入れない「死後のホームレス」の人が増えているのが現状』と指摘。『高齢者が多い北九州こそ日本一の支え合い都市になれる』と述べた。ホームレス支援を25年続ける奥田さんは『仕事はハローワークで見つかるが、人との出会いは地域で生まれる。隣人に「助けて」と言える地域が理想』と語った」



こういった報道によって、1人でも多くの方が「支え合いの街づくり」に感心を抱いて下されば嬉しいです。「ホームレス支援」や「隣人祭り」をはじめとした多種多様なノウハウを駆使して、個人の孤立を徹底的に防止するシステムを構築することが必要です。そうなれば、「北九州にさえ行けば、仲間もできて、孤独死しなくて済むと」いうふうになるのではないでしょうか。特別対談でも述べましたが、北九州市は「老福都市」を、「助け合い都市」を、そして「隣人愛都市」を目指すべきだと確信します。平たく言えば、それが「支え合いの街」ということになるでしょう。そんな街がこの日本にできるなんて素敵じゃないですか!



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2014年5月18日 佐久間庸和