メニュー開発


6日の午後、東京から北九州へ戻って、そのまま松柏園ホテルに直行しました。
わたしが会員になっている「新北九州を考える会」の会合に参加するためです。
この会は、「マイ・ローヤー」こと辰巳先生や「ダンディ・ミドル」こと大迫会長がお世話をされている、北九州の明るい未来を考えるための異業種交流会です。
さまざまな分野の第一線で活躍される方々が参加されています。


「新北九州を考える会」のようす



そして、この「北九州を考える会」は、いつも松柏園ホテルを会場にして下さいます。
会は講演と宴会のセットで行われますが、今回の講演は理学博士の橋本先生による「パナマ事情〜パナマにおける水質モニタリングのトレーニング活動」でした。
講演の後は宴会ですが、今回はじつは特殊な事情がありました。
わたし自身、気合を入れてメニュー開発したのです。
ブログ「思いやり都市として」で、「礼」と「ホスピタリティ」について触れました。もちろん心も大事ですが、その形としての「おもてなし」において、やはり料理の味は最重要です。



前回、大迫会長より「いつも和食の会席料理では飽きるから、何か松柏園にしかできない独特の料理を出してほしい」との要望がありました。その意見に他の方々も賛同されましたので、わたしは「たとえば、どのような料理がお望みでしょうか?」とお尋ねしました。すると、大迫会長は「以前、松柏園で食べたローストビーフが美味しかったので、ローストビーフを中心にしたコースなど面白いんじゃないかな」と言われました。
食通で有名な大迫会長のリクエストですので、わたしも腰を据えて取り組みました。
それで、わたし自ら試食も行い、張り切って今回の宴席に臨んだ次第であります。


最高級の牛肉を使ったローストビーフ

最も好評だった牛タンのシチュー



今夜のメニューは、オードブル・バリエーション(焼肉風生春巻き、鶏肉のハニーマスタードマリネ、蛍烏賊のアヒージョ)、鰻を忍ばせた洋風茶碗蒸し“コンソメロワイヤル”、鯛とサーモンのカルパッチョ、ローストビーフ(肉の旨みのソースに白ワサビと浅葱のアクセント)、春野菜のバーニャカウダー、桜のアイスクリーム、牛タンのシチュー、梅雑炊、桜のムースとフルーツ盛り合わせ、コーヒーという内容でした。わたしは、松柏園ホテルの大塚支配人と打ち合わせを重ねて、いろいろと工夫を重ねたつもりですが、今夜はみなさまに「すごく美味しい!」と言っていただいて嬉しかったです。



北九州を代表する食通である大迫会長は「ローストビーフのソースにはまだ工夫の余地があるが、肉はとても美味しかったよ」と言っていただきました。さらに、「牛タンのシチューは旨いね!」とのお言葉をいただき、感激いたしました。
大迫会長は宴会の司会も務められていましたが、「今夜は、美味しいものを食べさせてもらったから」と、突然の締めの挨拶まで御指名いただき、恐縮しました。
わたしは、「末広がりの五本締め」をやらせていただきました。



そのときの挨拶でも述べましたが、松柏園も小倉の地に開業して70年近くになります。おかげさまで、地元では一番の老舗ホテルになりました。日本銀行、NHK、新聞社、銀行、証券会社・・・さまざまな方々が支店長や支局長として北九州で数年間を過ごされ、転勤されていきます。北九州におられる間は何度か松柏園にも足を運んでいただきます。
その方々に、「北九州といえば、松柏園のあの料理が懐かしいな」と思い出していただけるような一品を作りたいと思って、メニュー開発をいたしました。


最後に集合写真を撮影しました



そのような気づきを与えていただいた大迫会長には心より感謝しております。
そして、「ローストビーフ」もいいですが、ほとんどのお客様が舌鼓を打って下さった「牛タンのシチュー」がその一品になりうる可能性を秘めているのではないかと思いました。
これからも社長であるわたし自ら精進を重ねて、また現場スタッフとの打ち合わせを重ねて、いつも「やっぱり松柏園の料理は美味しいね」と言っていただけるようにしたいです。
今夜は、みなさま、本当にありがとうございました。



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2013年3月7日 佐久間庸和