8日の11時30分から、北九州市の成人式が開催されました。
会場は小倉北区の北九州メディアドームです。わたしは来賓として招待されており、参加してきました。じつは自分自身の成人式にも長女の成人式にも参列していないので、わが人生で初の成人式体験でした。今年は、わがサンレーが北九州市成人式を全力でサポートします!
成人式会場へと向かう
雨の北九州メディアドーム前
会場の入口で・・・
会場内にて・・・
最前列の来賓席に座りました
tutti(トゥッティ)による「国歌斉唱」
わたしも国歌を斉唱しました
北橋市長による「主催者あいさつ」
戸町議長による「来賓あいさつ」
成人式のようす
今年の成人式の開催テーマは「夢に向かって」でした。
行事は式典とアトラクションの二部構成になっていました。
最初の式典では、ヴォーカルアンサンブルグループのtutti(トゥッティ)による「国歌斉唱」、北九州市の北橋健治市長による「主催者あいさつ」、北九州市議会の戸町武弘議長による「来賓あいさつ」がありました。予想していたのとはまったく違い、会場内の新成人たちはみな静聴していました。ここに来る前は「儀式を壊す者がいたら、俺が許さん!」と構えていたのですが、そんな心配はまったくありませんでした。どうも、式典に参加しているのは真面目な新成人たちのようです。
実行委員会メンバーのみなさん
新成人の言葉を聴いて涙ぐんでしまいました
それから、今回の成人式の実行委員会のみなさんが紹介されました。ステージに一同に並ぶと、好印象の若者ばかりです。そして「新成人・感謝のことば」として、九州国際大学経済学部経済学科の大島和也さんと北九州市立大学地域創生学群地域創生学類の三嶋愛さんが新成人としての決意と両親への感謝の言葉を述べました。三嶋さんは「これまで両親は自分の悩みには、自分以上に悩んでくれ、嬉しいことがあると自分よりもずっと喜んでくれました。本当にいくら感謝しても感謝しきれません」と述べました。わたしは、それを聴いて、あと三年で成人となる次女がわたしに向かって感謝の言葉を述べてくれているような気がして、思わず涙ぐんでしまいました。成人式に限らず、結婚式でも葬儀でも、通過儀礼というのはすべて「感謝」の心を表わす場なのだと再認識しました。
北九州クイズコンテストのようす
思い出ミュージックビデオ
九国大の野村副学長と
北九州市議会の森議員と
式典の時間ですが、全部でちょうど30分でした。
続いて、アトラクションが12時10分から13時までの50分間にわたって行われました。新成人の実行委員企画による、趣向を凝らしたアトラクションで、以下のような内容でした。
1、KQC2017北九州クイズコンテスト(グループ対抗クイズ大会)
2、そこのYOU!叫んじゃいなYO!(新成人の叫び)
3、思い出ミュージックビデオと新成人へのエール(メッセージビデオ)
成人式のパンフレット
「まちに感謝!おそうじ大作戦」の案内ページ
さて、今年の北九州市の成人式は新たな取組みとしての「お祝いプロジェクト」が用意されていました。新成人の実行委員が主体となって、生まれ育ったまちに感謝の気持ちを込めて、「まちに感謝!おそうじ大作戦」を実施することになっていました。成人式終了後、新成人たちは三萩野公園など会場周辺の清掃活動を行いました。新成人へは、案内はがき、ツイッター(seijin_kitaQ)等で呼びかけを実施。ゴミ袋は若者の視点で、ポップなデザインに仕上がっています。
「北九州 おそうじ大作戦」のゴミ袋の表裏
ゴミ袋の前でスマイル!
じつは、このゴミ袋はすべてわが社の提供によるものです。ブルーのゴミ袋の表には「Clean Action」「I can!」「POWER TO NEXT GENERATION」と書かれ、裏には「協賛サンレー 松柏園ホテル/紫雲閣」と書かれています。
なぜ、わが社は「おそうじ大作戦」に全面協力することになったのか?
これには理由があります。昨年1月、北九州市の成人式の様子がいくつかのテレビ局のワイドショーを通じて全国に流されました。金銀の羽織袴や花魁のようなド派手な着物姿で傍若無人に振る舞う新成人。北九州市といえば近年、暴力団の発砲事件が相次ぎ、市を挙げた安全・安心な町づくりの運動が実を結び、やっと沈静化して観光客も増えてきました。
そんな中、暴れる新成人の姿が全国に発信されるのは、北九州市にとって大きなイメージダウンとなります。市は新成人に対して「きちんとした服装での参加を」と異例の呼びかけまでしましたが、騒動は繰り返されました。
「まちに感謝!おそうじ大作戦」の本部テント
少年補導委員の方も大活躍!
わが社は北九州市に本社を置いています。儀式サービスの提供を行う「礼業」であるわが社にとっても、北九州の下品な成人式は恥ずべきことだと思いました。
そこで、わたしは地元の成人式の正常化へ全面的に協力したいと、式典が終わった直後に市の青少年課に申し上げたのです。あれから1年。市から要望があり、わが社は今年の成人式に合わせて独自にゴミ袋を製作し、5000枚を寄贈しました。新成人が式典後に会場周辺で取り組むプロジェクト「おそうじ大作戦」に協賛したのです。
「沖縄タイムス」2013年1月14日朝刊
これには伏線があります。しばらく前に「荒れる成人式」として全国に知られた沖縄では、新成人による「ごみ拾い」が始まったのを機に、成人式の様子が全国に発信されなくなりました。
ブログ「沖縄の新成人」で紹介したように、心ある新成人たちの勇気ある行動がすべてを良き方向に変えたのです。当時の清掃活動を主導した若者は、今わが社の沖縄事業部の正社員として働いています。
「沖縄タイムス」10月16日朝刊
今回、沖縄の成人式正常化の取り組みに学びたいという北九州市の要請がありました。
それで、北九州市の職員の方々とくだんの社員との面談の機会を設けたりして、このプロジェクトに参加してきたのでした。今日は朝から雨天のために「おそうじ大作戦」は中止になるかと心配しましたが、式典の開始直前には雨が上がりました。
ど派手な北九州の新成人たち
取材クルーが殺到!
ど派手な奴ら・・・
中間から来たぜ!
式典終了後には、例年のように会場前の広場でヤンチャな新成人たちが騒ぎ始めました。
わたしは「天下布礼」の幟を持って徘徊したのですが、服装は派手でも顔を見ると気の良さそうな若者ばかりでした。彼らもピンクのネクタイに白いマフラーをしたオッサンが幟を持ってウロウロしているので、ギョッとしたのではないでしょうか。本当はサングラスもしたかったのですが、それだとヤクザに間違えられる恐れがあるため控えました。(苦笑)
奇抜な恰好をして目立ちたいというのは決して悪いことではありません。
それは「バサラ」とか「カブキ」にも通じる意識で、文化を発展させる推進力ともなるものです。わたしは北九州のど派手な新成人たちを微笑ましく眺めながら、「これは仮装大会のようなもので、ハローウィンと同じだな」と思いました。かわいいもんです。
路上には空き瓶・空き缶・ゴミが散乱
清掃を開始する新成人
清掃する新成人を取材陣が追う!
そうじサポーターの北九州仮面と
一方で、心ある若者たちは「まちに感謝!おそうじ大作戦」スタッフの呼びかけに応えて、続々とゴミ袋を持って清掃を始めました。その姿を見たマスコミはど派手な連中から離れて、清掃する新成人の姿をカメラで追い始めました。わたしは、「これで北九州の成人式は変わる」という確信を持ちました。北九州市の成人のイメージが変わるまで、あきらめずに挑戦を続ける覚悟です。沖縄から北九州へ・・・・・・日本の成人式はサンレーが変えます!
最後に、新成人のみなさん、今日は本当におめでとうございました!
日本の成人式はサンレーが変える!
*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。
2017年月日 佐久間庸和拝