日本人には和が似合う

東京に来ています。6日(金)は朝から神谷町にある互助会保証(株)で「東アジア冠婚葬祭業国際交流研究会」が開催されました。わたしはこの研究会の副座長を務めているのですが、今回から「アジア冠婚葬祭業国際交流研究会」に名前が変更されました。「東」が取れて、スケールが大きくなったわけです。その研究会で、わたしは和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを機に、冠婚葬祭業界も大々的に「和」を見直す必要があると申し上げました。そこで、今回のキーワードは「日本人には和が似合う」です。



わたしは、この言葉を和装ルネッサンスのキーワードとして考えました。
現在のブライダル・シーンはウエディングドレスが主流です。
和装の人気はどんどん下がっており、ドレスしか着ない新婦さんが増えてきました。
わたしは、とてももったいないことだと思います。
なぜなら、日本人の女性は和装が一番似合って、一番美しく見えるからです。



肌の色や体型に合わせて、日本の女性を最も美しく見せるようにデザインされたものが和装なのです。それを、フランス人やイタリア人やアメリカ人のモデルを使った写真を見て自分が日本人であることを忘れ、一生に一度の結婚式にドレスしか着ないというのは、どう考えてももったいない話です。後から後悔しても遅いのです。
これから結婚式をされる新婦さんは、ぜひ、「和装がいいか、悪いか」と悩むのは後回しにして、写真の前撮りのときだけでも和装を着られることをお薦めします。



グローバル化の時代は同時にまたローカル化の時代です。一方で世界共通のスタイルが生み出されるのと同時に、それぞれの地域や場所が、その独自の個性を育てます。
世界の社会学者たちは、これを「グローカリズムの時代」と表現しています。
まさにグローカリズムの時代では、和装を着ることがスタイリッシュになるのです。


和装は日本人の民族衣装です



言うまでもなく、和装は日本人の民族衣装です。それを忘れてはなりません。
結婚式のとき、韓国の人たちはチョゴリを着ますし、インドの人たちはサリーを着ます。
その他、タイ、ハンガリーウクライナチェコスロバキア、そしてイスラム教圏・・・・。
世界中の人々が自分たちの民族衣装を身にまとい、結婚式にのぞみます。
日本の結婚式には、やはり和装がないと物足りません。



和装が似合うのは、新婦だけではありません。
新郎の和装姿はりりしい「侍」を連想させ、男ぶりを大いに上げます。
今回の研究会でご講演をいただいた柴山文夫社長のラックさんなどは、なんと新郎用の甲冑まで用意されているそうです。これは、すごい! わたしも甲冑に身を包んでみたい!


「朝日」「毎日」「読売」「西日本」新聞6日朝刊



ブログ「和食の世界遺産登録」で紹介したように、6日朝刊の各紙で祝福メッセージ広告を掲載しました。そこでは、和食だけではなく、「和婚・和装」についても取り上げ、以下のコピーが書かれています。「奥ゆかしくも凛とした表情を際立たせる日本女性ならではの伝統的な和の装い。古来のデザインから、現在の香りをちりばめたものまで、門出の日を迎えるあなたに特別な一着をお選びいたします」
なお、今回の「日本人には和が似合う」という言葉は、『結魂論〜なぜ人は結婚するのか』(成甲書房)で初めて提唱しました。


結魂論―なぜ人は結婚するのか

結魂論―なぜ人は結婚するのか

*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2013年12月7日 佐久間庸和