花祭りにブッダの考え方を知る


4日、「サンデー毎日」2017年4月16日号が発売されました。表紙には女優の有村架純さんの写真が使われています。先週の表紙は女優の土屋太鳳さんでした。なんでも、今を時めく美女の2人は「たぬき顔」と呼ばれているようですが、ネットで「“たぬき顔”の有村架純vs土屋太鳳に高須院長『顔は大きくていいんだよ!』」という記事を見つけました。
わたしは同誌にコラム「一条真也の人生の四季」を連載しています。
第75回目のタイトルは、「花祭りブッダの考え方を知る」です。


サンデー毎日」2017年4月16日号



4月8日は「花祭り」です。「灌仏会」「降誕会」「仏生会」などの別名もありますが、いずれも仏教の開祖であるブッダの生誕日をお祝いする日です。日本には7世紀頃に中国から伝わり、お寺の行事として現在も継承されています。



ブッダは、紀元前500年前後に、インドとネパールの国境近くで、王族の子として生まれました。妻子とともに豊かな生活を送っていましたが、29歳で出家し、修行生活に入りました。出家した彼は、壮絶な修行を積んだが、理想には到達できませんでした。



そして、極端なことをしない「中道」を行くべきであるという結論に達し、静かな瞑想にふけりました。その結果、こだわりを捨てた「空」の境地に至り、ついに悟りを開いたとされます。こうして、人間ゴータマ・シッダールタは「めざめた者」としてのブッダになったのです。その後、ブッダは自らの悟りを人々に説き続け、80歳で亡くなりました。



わたしは、現代日本人はブッダの本当の考え方を知るべきだと思います。先行きのまったく見えない時代には、地域や時代の制約にとらわれない普遍性のある考え方が求められるはず。その1つが仏教であると思います。ブッダの考え方には、現代に生きるわたしたちが幸せになるためのヒントがたくさんあります。



「仏教ブーム」が続いているそうですが、その背景には一神教への不安と警戒があることも一因ではないでしょうか。キリスト教世界とイスラム教世界の対立は、もはや非常に危険な状態に陥っています。仏教は、一神教が追求する「正義」よりも「寛容」を大切にします。



いま世界で求められるべき徳は、正義の徳より寛容の徳、あるいは慈悲の徳です。この寛容の徳、慈悲の徳が仏教ではよく説かれているのです。わたしは、仏教の思想、つまりブッダの考え方が世界を救うと信じています。そんなことを考えながら、『図解でわかる!ブッダの考え方』(中経の文庫)という本を書きました。
花祭りには、ブッダの考え方を知りましょう!


サンデー毎日」2017年4月16日号の表紙



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2017年4月4日 佐久間庸和