サンレー創立50周年記念式典

ついに、2016年11月18日になりました。
今日は、株式会社サンレーの50回目の創立記念日です。
朝から松柏園ホテルの顕斎殿で、奉告祈願祭が執り行われました。戸上神社から是則神職にお越しいただき、滞りなく神事を行いました。玉串奉奠をするとき、わたしは「50周年を無事に迎えさせていただき、ありがとうございました」と心からの感謝を神前に捧げました。


今朝の神事のようす

感謝の気持ちでいっぱいでした

玉串奉奠する佐久間会長

わたしは柏手を打ちました

一同礼!



その後、500名を超える社員が参集して、「創立50周年記念式典」が開催されました。
最初に、50周年CMが放映されました。それから、佐久間進会長とわたしが入場しました。


会長とともに入場しました

一同礼!

最初は物故者への黙祷を行いました



まず、北九州紫雲閣の渕上副支配人による「ふれ太鼓」で幕を明け、総務課の國行課長による「開会の辞」に続いて、50年間の会社関係物故者に対して哀悼の誠を捧げ、黙祷を行いました。


各地の事業部も社歌を歌う♪

会長&社長も社歌を歌う♪



それから、全員で社歌を斉唱し、それから戸畑営業所の浦壁所長によって「経営理念」「S2M宣言」が読み上げられ、全員で唱和しました。


創立50周年記念式典のようす

会長訓示のようす



それから、佐久間進会長の訓示です。
まずは、「50周年を一緒に迎えることができて嬉しく思います」と述べました。それから、会長は「この業界も、林業や漁業を抜いて2兆円産業となりました。互助会の法制化を担当した者として、感無量です。わたしは『五徳の指針』というものを大事にして今日まで来ました。それは、『花ひらく音を聞け』『世間の調音に聞け』『天の声を聞け』『人の心に聞け』『自分自身の心意気に聞け』というものです。これは、中国の文部大臣を務めながら、毛沢東に追われて日本に亡命した胡蘭成という方から教えていただきました」


半世紀を振り返る佐久間会長



それから佐久間会長は、「いま、わたしは心の中でこの半世紀を振り返っています。この仕事ほど良い仕事はないと思います。そして、冠婚葬祭業は礼の道であり、幸せへの道であると思います。何ごとも陽にとらえて、明るく楽しく前向きに仕事に取り組んでいきましょう!」と述べました。正直、80代になってから少々老け込んだなあと思っていたのですが、今日の会長は声にも張りがあり、矍鑠としていました。わたしは息子として「すごいなあ!」と思いました。


社長訓示を行いました



続いて、わたしの「社長訓示」の時間となりました。わたしは、まずは「本日、無事に50周年を迎えることができました。社員のみなさまとそのご家族には心より感謝しています。本当にありがとうございます」と述べました。それから、以下のような話をしました。
50年前、つまり1966年はイギリスで音楽革命を起こしたビートルズが来日して、空前の大ブームを巻き起こしました。彼らの影響で日本には多くのグループサウンズが生まれ、若者たちの間では長髪が流行しました。 アメリカでは大衆文化の革命を起こしたウォルト・ディズニーが亡くなり、中国では毛沢東が「文化大革命」を起こしました。そんな年に誕生したサンレーは、日本で冠婚葬祭の文化大革命を起こす道を歩んできたように思います。


五十にして天命を知る!

社長訓示オンライン



早いもので、わたしも社長に就任してから15年が経ちました。
論語』には「五十にして天命を知る」とあります。いわゆる「知命」として知られていますが、そもそも「命」とは何でしょうか。
陽明学者の安岡正篤によれば、何でもないことのようで、実は自分を知り、自力を尽くすほど難しいことはないそうです。自分がどういう素質能力を天から与えられているか、それを称して「命」と呼びます。それを知るのが命を知る「知命」ということです。知ってそれを完全に発揮していく、すなわち自分を尽くすのが「立命」です。


「命」とは何か?



論語』の最後には、命を知らねば君子でないと書いてありますが、これはいかにも厳しく正しい言葉だと言えるでしょう。命を立て得ずとも、せめて命を知らなければ立派な人間ではありません。「命」とは、いかようにも変化するものです。つまり、動きのとれないものではなく、動くものであるという意味において「運命」とも言います。運は「めぐる」「うごく」という文字なのです。異色の哲学者として知られた中村天風によれば、運命には二種類あるそうです。すなわち「天命」と「宿命」の二つです。天命は絶対で、宿命は相対的なものであるといいます。この天命こそ、「ミッション」という言葉で表現されるものでしょう。


ミッション・マネジメントについて



現在、ミッション・マネジメントという言葉をよく聞きます。
「ミッション」という言葉は、もともとキリスト教の布教を任務として外国に派遣される人々を意味する言葉でした。しかし、現在はより一般的に、何らかの任務を担って派遣される使節団やそうした任務のもの、あるいは「社会的使命」を意味するようになってきています。ミッション経営とは、社会について考えながら仕事をすることであると同時に、顧客のための仕事を通して社会に貢献することです。すなわち、顧客の背後には社会があるという意識を持つ経営です。


「会社は社会のもの」である!



「会社は社会のもの」と喝破したのは、世界最高の経営学者として知られたピーター・ドラッカーです。わが社は、「選択と集中」「知識化」「イノベーション」など、数々のドラッカー理論に基づいて経営されました。 会社は社会のものであるということは、会社は社会を構成する大きな要素だということです。多くの会社が心ある存在になれば、心ある社会が生まれるのではないでしょうか。


ミッションが企業価値を高める!



ミッションが企業価値を高める時代になってきました。目の前の利益だけを追い求める企業よりも、社会的使命としてのミッションの意識を明確に持って活動する企業が顧客と社会によって高く評価され、発展していくことになります。その意味で、ミッションとは企業の命そのものと言えるでしょう。ドラッカーは「仕事に価値を与えよ」と述べていますが、これはとりもなおさず、その仕事の持つミッションに気づくということにほかなりません。


冠婚葬祭業ほど価値のある仕事はない!



わが社は冠婚葬祭業を営む会社ですが、わたしは、この仕事くらい価値のある仕事はないと心の底から思っています。2001年10月の社長就任時、わたしは「冠婚葬祭業とは哲学産業であり、芸術産業であり、宗教産業である」と訴えました。また、「結婚は最高の平和である」と「死は最大の平等である」を二大テーゼに、結婚式や葬儀の一件一件が人類の「平和」「平等」の実現につながっていると説きました


S2M宣言」について



ミッションを明確に成文化して述べたものが、「ミッション・ステートメント」です。わが社では、36回目の創立記念日より、大ミッションを「人間尊重」、小ミッションを「冠婚葬祭を通じて、良い人間関係づくりのお手伝いをする」と定めました。そして具体的なステートメントとして、じつに3年にわたって、8項目からなる「S2M宣言」を定めました。この「S2M」こそ、わが社の命そのものと言えるでしょう。


なぜ、冠婚葬祭互助会は誕生したか?



いま、「無縁社会」などと呼ばれます。血縁や地縁が薄れる中で、日本における互助会の持つ社会的使命は非常に大きいものがあったと考えています。戦後に互助会が成立したのは、人々がそれを求めたという時代的・社会的背景がありました。もし互助会が成立していなければ、今よりもさらに一層、「血縁や地縁の希薄化」は深刻だったかもしれません。つまり、敗戦から高度経済成長にかけての価値観の混乱や、都市部への人口移動、共同体の衰退などの中で、何とか人々を共同体として結び付けつつ、それを近代的事業として確立する必要から互助会は誕生したのです。


互助会の新しい使命とは?



そして、これまで多くの人々を助けてきたはずです。しかし、成立から半世紀以上を経て、互助会も一種の制度疲労を起こしている可能性があると思います。制度疲労であれば、ここで新しい制度を再創造しなければなりません。「隣人祭り」「ともいき倶楽部」「お隣りさん、いらっしゃい」などの各種の高齢者イベントなど、「豊かな老い」を実現するお手伝いをする。互助会のアップデートはこれに尽きるでしょう。高齢者の方々に「生きがい」を与えて、「豊かな老い」を迎えていただくお手伝いをすることが互助会の新しい使命ではないでしょうか。


かねてより天からの命おぼゆれど わが社(やしろ)いま知命迎へり



ホテル、結婚式、葬儀、写真、司会、コンパニオン派遣、生花、清掃、そして介護・・・わが社が関わるすべての事業は、良い人間関係づくりのお手伝いをし、社会を明るくする仕事です。サンレーグループは、これからも人間尊重思想を広める「天下布礼」という天命を知り、ミッショナリー・カンパニーをめざします。この大いなる使命を果たすには、みなさん全員の力が必要です。わたしは、「今後とも、よろしくお願いいたします!」と述べました。
そして、最後に次の道歌を披露して、檀上から降りました。


かねてより天からの命おぼゆれど 
       わが社(やしろ)いま知命迎へり (庸軒)



功労者表彰のようす

功労者表彰のようす

功労者表彰のようす

一同に並んだ功労者のみなさん



それから、50周年記念表彰式が行われました。
まずは、「功労者表彰」として8名の方々を表彰させていただきました。
(  )内の役職は、すでに退職された方の最終役職です。
表彰状と功労金、それに記念品として『儀式論』(弘文堂)を贈らせていただきました。
この方々は、「儀式」という仕事を天職として偉大な人生を送られた方々だからです。久々にお会いした懐かしい方もおられ、わたしは感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。
本当に、今日は来ていただいて、ありがとうございます!


営業功労者表彰のようす

一同に並んだ営業功労者のみなさん



それから、「営業功労者表彰」として7名の方々を表彰させていただきました。
互助会を支えているのは、なんといっても募集営業です。
この方々は、長年にわたって営業のスーパースターとして、わが社を支えて下さいました。1人1人のお顔を見ているうちに、わたしの目頭は熱くなりました。


和のこえ」のようす

最後は、もちろん一同礼!



表彰されたみなさん、おめでとうございます! 本当に、人こそが、わが社の宝です。
それから、全員で手をつないでのサンレー名物「和のこえ」です。
サンレー史上最も声が大きいといわれる玉中秀基取締役が音頭を取り、「がんばろー」を3回連呼し、記念式典がめでたく終了。松柏園ホテルの写場へと移動し、役員一同と表彰者のみなさんで記念撮影しました。この後は、創立50周年記念祝賀会です!


佐久間会長とツーショットを撮影しました

良い思い出になりました

「毎日」「朝日」「読売」「西日本」新聞11月18日朝刊掲載広告



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2016年11月18日 佐久間庸和