徳は孤ならず必ず隣あり

儀式論』(弘文堂)がおかげさまで好評です。
唯葬論』(三五館)がこれまでのわたしの集大成的作品なら、この『儀式論』は新しい出発の書かもしれません。そして、わが「世直し」の書です。大いなる使命感をもって書きました。


儀式論』に続々と賛同者が!



日本を代表する宗教学者の先生方からも続々とコメントが届いています。
まずは、東京大学名誉教授で上智大学グリーフケア研究所所長の島薗進先生から「大著の『儀式論』は宗教学の重要領域に踏み込んでおられ、意義深いご著作ではないかと思います」というメールをいただきました。また、京都大学名誉教授で上智大学グリーフケア研究所特任教授の鎌田東二先生からは「渾身の力作大著。儀式総決算も総決算。これまで勇猛果敢に実践的儀式論を展開してきた一条真也『儀式理論神学』の確立ですね! すばらしい!すごい!すてき!」というメールをいただきました。



さらには、『儀式論』でご著書から多くの引用をさせていただいた福井大学名誉教授の小林道憲先生からは直筆のお手紙を頂戴し、そこには「素晴らしい名著の読書案内の書にもなっていて、これも一条本のひとつの魅力かと思います。さらに同時に文化人類学的業績にもなっていて、不思議な魅力をもった御著書です。『唯葬論』とともに『儀式論』は今までのお仕事の集大成だと思いました。これで理論武装は完成しましたね」と書かれていました。
そして、わが儒教の師である大阪大学名誉教授の加地伸行先生からは直接お電話を頂戴し、「あなたの本で多くのことを学びました。あなたの活動に心から敬意を表します」と言っていただきました。本当にありがたいお言葉です。先生方に心より感謝申し上げます。



また、版元である弘文堂さんには、冠婚葬祭互助会業界の各社から続々と注文のFAXが入っています。中には、信じられないような大量注文もあり、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。昨夜は大手互助会であるメモリードさんとユウベルさんからも「ぜひ、注文させて下さい」とのお言葉を頂戴しました。まことに嬉しく、ありがたいことです。
現時点で、ご注文いただいているのは以下の互助会さんです。50音順になっています。



あいネットグループ様
(株)アークベル様
(株)アスピカ様
(株)117様
(株)出雲殿様
(株)サン・ライフ様
(株)サンリード様
(株)ジョイン様
(株)セレモニー様
(株)千代田様
(株)名古屋冠婚葬祭互助会様
(株)ナウエル様
(株)日本セレモニー様
(株)日冠様
(株)ハートフル様
(株)博全社様
(株)富士平安閣互助会様
(株)平安(神戸)様
(株)ベルコ様
(株)ベルモニー(高松)様
(株)ベルモニー(松山)様
(株)三重平安閣様
(株)ライフシステム様
(株)ラック様
(株)レクスト様   (50音順)

論語 (岩波文庫 青202-1)

論語 (岩波文庫 青202-1)

論語』里仁篇には「徳は孤ならず必ず隣あり」という言葉があります。
「徳のある者は孤立することがなく、理解し助力する人が必ず現れる」という意味です。
今回ほど、孔子が述べたこの言葉が身に沁みることはありませんでした。
もちろん、わたしは「徳のある者」などではございませんが、「儀式バカ一代」として、儀式の重要性を世間に広く訴えたいと思う気持ちは強く持っています。その気持ちに、業界のお仲間のみなさんが共感していただいたことに対して、かたじけなさに涙こぼるる思いです。
この他にも、わたしと御縁のある全国の神社や寺院、それに監査役を務める互助会保証(株)さんが注文していただきました。ありがたいことです。


今回、何よりも嬉しいのは、弟である佐久間康弘(全互協・政策統括室長)が積極的に業界の各社に『儀式論』を案内してくれていることです。今まで、こんなことはなかったので、わたし自身驚いていますが、彼のおかげで毎日のように『儀式論』の注文FAXが全国各地から届くのです。最大の「隣人」とは家族だと思いますが、たった1人の弟が『儀式論』に込めたわたしの想いを理解してくれたことが本当に嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいです。わたしがカラオケでよく歌う北島三郎の「兄弟仁義」には、「親の血を引く兄弟よりも、固い契りの義兄弟♪」という歌詞がありますが、やはり本物の兄弟はありがたいものです。血は水よりも濃し!


弟から届いた新聞記事のコピー

論理哲学論考 (岩波文庫)

論理哲学論考 (岩波文庫)

ちなみに、弟は最近、「人間は儀式的動物である」というウィトゲンシュタインの言葉を座右の銘にしているようです。今日も、「ウィトゲンシュタインに光」という新聞記事のコピーが届きました。ルートビッヒ・ウィトゲンシュタインは「20世紀最高の哲学者」と呼ばれた人物で、実質的に『論理哲学論考』の1冊しか著書を残しませんでした。そこに記された「人間は儀式的動物である」という言葉を論証しようと試みた本が『儀式論』なのです。


儀式論

儀式論

わたしは、これからも「儀式バカ一代」として、儀式文化の継承と創新のために全力を尽くす覚悟です。思えば、50年前の中国・文化大革命における「批林批孔運動」で孔子の「礼」の思想は徹底的に批判されました。まさにそのとき、日本で誕生したのが「創業守礼」「天下布礼」を掲げるわが社だったのです。サンレー創立50周年まで、あと2日!


サンレー本社のカウントダウンボード



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2016年11月16日 佐久間庸和