日本一の名脇役のいい話  


18日は朝から松柏園ホテル月次祭、および平成心学塾が行われます。
そこで講話をした後、北九州空港へ。スターフライヤーで東京へ向かいます。
さて、「サンデー毎日」2016年10月30日号が発売されました。
わたしは、同誌にコラム「一条真也の人生の四季」を連載しています。
第52回目のタイトルは、「日本一の名脇役のいい話」です。


サンデー毎日」10月30日号



今年、わが社は創立50周年を迎えます。それを記念して、「サンレー文化アカデミー」をスタートさせました。第1回は3月に作家の五木寛之さん、第2回は7月に女優のジュディ・オングさんの講演会を開催しました。



そして、第3回は俳優の笹野高史さんを講師にお迎えしました。
笹野さんは、「男はつらいよ」シリーズや「釣りバカ日誌」シリーズなど多くの映画に出演されています。真面目な役からコミカルな役まで、また時代劇から現代劇まで何でもこなす、「日本一の名脇役」です。



個人的に特に印象深いのは、米アカデミー賞外国語映画賞を受賞した「おくりびと」で演じた火葬場職員さんの役です。彼が「死は門」であり、自分は「門番」だと、本木雅弘さん演じる納棺師に対して語った名シーンは今も心に残っています。
講演に先立って、笹野さんと会社の応接間でお会いし、お茶を飲みながら色々な話をさせていただきました。冠婚葬祭の話題も出たが、教養と人間味あふれるお話に感銘を受けました。



講演会は超満員で、冒頭のわたしの主催者挨拶に続いて、笹野さんが登壇。満場の拍手を浴びながら、1時間半の笹野節を聞かせて下さいました。演題は「待機晩成」でした。11歳のときに亡くなったお母様が大の映画好きで、それがきっかけで俳優を目指したものの、ずっと鳴かず飛ばず。失意の中にあったとき、渥美清さんが励ましてくれたといいます。



今では「日本一の名脇役」と呼ばれる笹野さんですが、好感度ナンバーワンの超人気CMであるau「三太郎」シリーズで花咲か爺に扮されました。笹野さんは、くだんのCMを初めて見たときに非常に気に入り、ツイッタ―で「花咲か爺の役で出してもらえないかな」とつぶやかれたとか。それを、たまたまauのお偉いさんが見ていて、夢が実現したのだそうです。最後に、笹野さんは「祈りや願いは通じますよ」と訴えられていました。本当にいい話を聴かせていただいた笹野さんに心より感謝いたします。


笹野高史さんと

サンデー毎日」10月30日号



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2016年10月18日 佐久間庸和