別府紫雲閣起工式

宮崎に来ています。10月12日の朝一番でブログ「日本一の弘法大師像」で紹介した延岡市今山大師を訪れ、社業発展ともうすぐ刊行される宗教学者島田裕巳氏との共著『葬式に迷う日本人』(三五館)のベストセラー祈願をしました。昨日は、ブログ「大御神社」で紹介した日向市の神社を訪れ、社業発展ともうすぐ刊行される『儀式論』(弘文堂)の成功を祈願していただきました。神仏が平和に共生する国・日本で暮らす幸せをしみじみと感じます。


今朝、今山大師を訪れました

顔出しパネルは見過ごせません!

葬式に迷う日本人』のベストセラーを祈願しました



11時からは、宮崎県延岡市別府(びゅう)町で「別府(びゅう)紫雲閣」の新築工事起工式が行われました。場所は、サンレー宮崎の結婚式場である「マリエールオークパイン延岡」のすぐ近くです。


本日の式次第

本日の神饌

身を清めて儀式の場へ!

一同礼!

一同低頭

新築工事起工式のようす



この日は、地元を代表する神社である川島神社の玉置重徳宮司をお招きしました。。
起工式の中心は、いわゆる地鎮祭です。地鎮祭は、「安全祈願祭」「鎮地祭」「土祭り」「地祭り」「地祝い」などとも呼ばれます。地鎮祭では、土地の四隅に青竹を立て、その間を注連縄で囲って祭場とします。祭場の中には木の台(八脚台という)を並べ、その中央に神籬(ひもろぎ)を立てて祭壇とします。神籬とは、大榊に御幣・木綿を付けた物です。これに神を呼ぶのです。さらに祭壇には、酒・水・米・塩・野菜・魚といった「供え物」を供えます。起工式では「地鎮之儀」が行われます。


清祓之儀のようす

わたしが「刈初之儀」をしました



今日は、施主であるサンレー社長のわたしが「刈初之儀」、
WADA建築研究所の和田所長が「鍬入之儀」、施行を担当した川口建設株式会社の土居社長が「鋤取之儀」を行いました。


祭主に続いて、わたしが玉串奉奠しました

一同礼!



その後、玉串奉奠では、祭主である玉置宮司に続いて、施主であるわたしが行いました。
続いて、サンレー宮崎事業部の執行役員である尾粼事業部長、地主関係代表である株式会社和光産業の児玉社長、WADA建築研究所の和田所長、川口建設株式会社の土居社長が玉串奉奠しました。


玉置宮司による乾杯の音頭



今日は暑くもなく、寒くもなく、絶好の「地鎮祭日和」でした。
ブログ「豊崎紫雲閣起工式」で紹介した沖縄での神事をはじめ、真夏の起工式はいつもサウナのようですが、この季節は快適ですね!
その後、玉置宮司の乾杯発声で神酒拝戴しました。


神酒拝戴しました



紫雲閣で行われる葬儀は、いわゆる「仏式葬儀」と呼ばれるものがほとんどですが、これは純粋な仏教儀礼ではありません。日本の「仏式葬儀」には儒教の要素が大きく入り込んでおり、いわば「仏・儒合同儀礼」ともいえるハイブリッド・セレモニーなのです。しかし、その舞台であるセレモニーホールを建設する際には、神道による「地鎮祭」が執り行われるというのが面白いですね。やはり、仏教や儒教に関わる儀式の舞台を作る上でも、その土地の神様(氏神)に土地を使わせていただくことの許しを得なければならないのです。ここに、わたしは日本人の「こころ」が神道・仏教・儒教の三本柱によって支えられていることを痛感します。


施主挨拶をしました



みんなで神酒を頂いてから、最後はわたしが施主挨拶をしました。
わたしは、「やはり儀式というものは人間の魂を活性化させてくれます。
冠婚葬祭がなかったら、人類はとうの昔に滅亡していたのではないかと思うのです。
わが社の社名である「サンレー」には「産霊(むすび)」という意味があります。神道の言葉ですが、新郎新婦という二つの「いのち」の結びつきによって、子どもという新しい「いのち」を産むということですね。「むすび」によって生まれるものこそ、「むすこ」であり、「むすめ」です。結婚式の存在によって、人類は綿々と続いてきたと言ってよいでしょう。


儀式についてお話しました



最期のセレモニーである葬儀においても、故人の御魂をお送りさせていただくことはもちろんですが、残された人々の魂にエネルギーを与えてくれると思います。ネアンデルタール人が7万年も前から花の上に死者を置いて埋葬をしていたことがわかっています。配偶者や子供、家族が死ねば人の心にポッカリ穴が開き、きっと自殺の連鎖が起きたでしょう。葬儀という営みをやめれば、人が人でなくなります。葬儀というカタチは人類の滅亡を防ぐ知恵なのです。


安全第一でお願いします!

別府紫雲閣イメージパース



さらに、わたしは次のようにも言いました。
わが社は、紫雲閣を単なるセレモニーホールではなく、地域のコミュニティセンターにしたいのです。「葬儀を行う施設」ではなく、「葬儀も行う施設」にしたいと考えています。いわば、紫雲閣の寺院化とでも言うべきでしょうか。記念すべき創立50周年の年、この素晴らしい場所で新しい紫雲閣の起工式ができましたことを心より嬉しく思います。
最後に、何は置いても、工事は安全第一でお願いします」と述べました。


直会のようす

冒頭、挨拶をしました

いただきます!

美味しいお弁当でした

直会のようす

マリエールオークパイン延岡にて



起工式の終了後は、「マリエールオークパイン延岡」に移動して、直会を行いました。
冒頭、わたしが挨拶をしました。わたしは「創立50周年を目前にして、本日、別府紫雲閣の起工式を無事に終えることができて嬉しく思っています。昨日も、日向で最高の用地を選びました。尾崎執行役員も誕生し、宮崎事業部のさらなる発展に大いに期待しています」と述べました。その後、みんなで美味しいお弁当を頂きました。それから、わたしはJR延岡駅に向かい、13時38分発の「にちりん14号」に乗りました。



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2016年10月12日 佐久間庸和