読書の秋

17日の早朝から松柏園ホテルの神殿で月次祭が行われました。
いつものように、戸上神社の是則神職が神事を執り行って下さいました。
祭主である佐久間進会長に続いて、わたしは参列者を代表して玉串奉奠しました。


月次祭のようす

柏手を打つ佐久間会長

わたしも柏手を打ちました

一同礼!



神事の後は、恒例の「平成心学塾」を開催しました。
最初に、 サンレーグループ佐久間進会長が檀上に立ち、訓話をしました。
会長は、WEBシステムに写っている各地の社員に向かって話しかけました。
創立50周年の日が近づき、わが社の新しいグランド・コンセプトの確立を呼びかけました。


最初は一同礼!

平成心学塾のようす

訓話を行う佐久間会長



続いて、サンレー執行役員冠婚事業本部長の山下本部長が話をしました。
山下本部長は、全面新築工事中の松柏園ホテル新館をはじめ、わが社の冠婚事業戦略について語りました。グランドコンセプトを「温故知新」とし、本館を「温故」、新館を「知新」と位置づけました。新館の外観イメージも発表され、一同とても興味深く見入っていました。山下本部長は、「料理といえば松柏園」という強みを生かして、さらなる飛躍を誓いました。


NEW松柏園について説明する山下本部長

温故知新のシナジー戦略

NEW松柏園の新館イメージ

料理といえば松柏園



それから、わたしが登壇しました。
わたしは、この日の14時半からブログ「ハートフル・ブックス記念講演会のお知らせ」で紹介したイベントが行われることを紹介し、以下のような話をしました。


わたしが登壇しました

読書の秋です!



「読書の秋」です。わたしは、これまでに多くの本を読んできました。わたしは本を読むときに、その著者が自分ひとりに向かって直接語りかけてくれているように感じながら読むことにしています。高い才能を持った人間が、大変な努力をして勉強をし、ようやく到達した認識を、2人きりで自分に丁寧に話してくれるのです。何という贅沢でしょうか! ですから、わたしは、昔の日本の師弟関係のように、先生の話を正座して1人で聞かせていただくのです。


中国の史書を読もう!



わたしは、もともと哲学や文学には目がありません。また、歴史書や伝記なども努めて読むようにしています。中国の書物を漢文で読むこともあります。幕末維新までのわが国の教育に大きな力となったものは、漢籍素読儒学の教養でした。なかんずく中国の歴史とそれに登場する人物とが、日本人の人間研究に大きく役立ったのです。
史記』『十八史略』『三国志』『資治通鑑』『戦国策』などは当然読むべき教養書でした。
儒学嫌いで有名だった福沢諭吉ですら、『左伝』15巻を11度読み通して、その内容はすべて暗誦していたといいます。これが福沢の人間を見る目をつくったので、漢籍でまず鍛えられた頭脳で、蘭学や英語をやったから眼光紙背に徹する勢いで、たちまち西洋事情を見抜いてしまったのです。


人間理解のための読書



中国は広大な大陸に広がる天下国家で、異民族による抗争の舞台であり、その興亡盛衰における権力闘争は、それ自体が政治のテキストであり、これに登場する人物は、大型、中型、小型、聖人もあれば悪党もあり、そのヴァラエティさは万華鏡の如くです。まさに人間探求、人物研究の好材料を提供してくれるわけで、日本人は中国というお手本によって人間理解の幅を大きく広げ、深めてきたと言えます。


愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ



プロイセンの鉄血宰相ビスマルクに「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という有名な言葉がありますが、西欧の人々は主にローマ帝国の衰亡史などを参考に人間理解をしてきました。生物のなかで人間のみが、読書によって時間を超越して情報を伝達できるのです。人間は経験のみでは、1つの方法論を体得するのにも数十年かかりますが、読書なら他人の経験を借りて、1日でできます。つまり、読書はタイム・ワープの方法なのです。


本をたくさん読みましょう!

最後はもちろん一同礼!



人生を商売にたとえてみると、すべて仕入れと出荷から成り立っています。そこで問題となるのは仕入れであり、その有力な仕入先が読書なのです。わたしは自分が読んでよいと思えば、社員のみなさんにもどんどんその本を紹介しています。毎月の社内報でも「仕事に役立つ、社長のおススメ本」というコーナーがあるし、わが社の会員情報誌「ハートライフ」でも本の紹介をしています。みなさん、本をたくさん読んで、心豊かになりましょう!



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2016年9月17日 佐久間庸和