島田裕巳氏との対談

お盆も終わりですね。お墓参りはされましたか?
サンデー毎日」2016年8月28日合併号が出ました。
わたしは、同誌にコラム「一条真也の人生の四季」を連載しています。
第43回目のタイトルは「島田裕巳氏との対談」です。


サンデー毎日」8月28日合併号



宗教学者島田裕巳氏と対談しました。「葬儀」をテーマにした島田氏との共著の巻末企画です。これまで往復書簡の形で、何通か手紙のやりとりをしてから最後に対談したのです。
かつて、わたしは島田氏の『葬式は、要らない』(幻冬舎新書)というベストセラーに対し、『葬式は必要!』(双葉新書)を書きました。それから5年後、再び島田氏の著書『0葬』に対抗して『永遠葬』を執筆しました。



島田氏は、葬式無用論の代表的論客として有名ですが、わたしは葬式必要論者の代表のようにみられることが多いようです。そんな2人が共著を出すということに驚く人も多いのではないでしょうか。確かにわたしたちは、これまで因縁の関係のように言われてきまた。
しかし、意見が違うからといって、いがみ合う必要などまったくありません。意見の違う相手を人間として尊重した上で、どうすれば現代の日本における「葬儀」をもっと良くできるかを考え、そのアップデートの方法について議論を深めることが大切です。



対談は東京・六本木ヒルズ49階の「アカデミーヒルズ」で行われました。島田氏とは意見の一致も多々あり、まことに有意義な時間を過ごすことができました。弁証法のごとく、「正」と「反」がぶつかって新たに「合」が生まれたような気がします。
最近、原発や安保の問題にせよ、意見の違う者が対話しても、相手の話を聞かずに一方的に自説を押し付けるだけのケースが目立ちます。ひどい場合は、相手に話をさせないように言論封殺するケースもあります。



そんな姿を子どもたちが見たら、どう思うでしょうか。間違いなく、彼らの未来に悪影響しか与えないはずです。当事者のわたしが言うのも何ですが、島田氏とは理想的な議論が実現したように思います。なお、対談の詳しい内容については、10月刊行予定の『お葬式を問う』(島田裕巳一条真也著、三五館)をぜひお読み下さい。


サンデー毎日」8月28日合併号の表紙



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2016年8月16日 佐久間庸和