「ナシ婚派」は情報不足?


サンデー毎日」2016年6月5日号が出ました。
わたしは、同誌にコラム「一条真也の人生の四季」を連載しています。
第32回目のタイトルは「『ナシ婚派』は情報不足?」です。


サンデー毎日」6月5日号



入籍をしたものの、結婚式はあげないカップルを「ナシ婚派」といいます。「ナシ婚派」には「経済的事情」など利己的理由が多いのに対し、結婚式を挙げた「した派」には「親・親族・友人に感謝の気持ちを伝えるため」などの利他的理由が多いです。
結婚式のお世話をする「むすびびと」たちの新たなミッションとして、「経済的事情」「さずかり婚」「セレモニー的行為が嫌」のナシ婚3大理由を克服し、「感謝の気持ちを届ける」きっかけ作りが必要だと考えます。



ここに興味深いデータがあります。ナシ婚3大理由トップの「経済的事情」を選んだカップルの43.4%が、結婚式費用の概算を調べたり、見積もりを取ったりしていないと回答しています(みんなのウェディング「ナシ婚」に関する調査2015)。「何となく高そうだからしない」という理由が最も多いのです。つまり、ナシ婚派の多数は情報不足が理由で、親族、友人たちへ「感謝の気持ちを届ける」きっかけを失っているのです。



ナシ婚3大理由第2位の「さずかり婚」はどうでしょうか。わたしは「子どもをさずかったからこそ、親への感謝をカタチにする必要がある」のではないかと考えています。さらに「子どもが理由で諦めた」では、将来成長した子どもたちはどう思うでしょうか?
結論からいうと、大切な生命を授かったからこそ「婚礼は行うべき」です。しっかりと結婚披露の場を設け、親族、友人たちへ感謝の気持ちをきちんと届けてほしいですね。成長した子どもたちも、「あなたを授かったからこそパパとママは一緒になれたんだよ」と誇らしげに想い出のアルバムを開く時が来るのではないでしょうか。



さらに第3位の「セレモニー的行為が嫌」について。これは各地で結婚式のお世話をさせていただいている、わたしたちの責任も大きいと思います。なぜなら、「感謝のココロをカタチにする」という婚礼本来の意義(価値)をうまく伝えていないからです。
ナシ婚3大理由のどれをとっても残念ながら「情報不足」は否めません。


サンデー毎日」6月5日号の表紙



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2016年5月24日 佐久間庸和