「財界九州」新年号

「財界九州」の2016年新年号が刊行されました。
同誌は九州を代表する経済誌として、非常に影響力を持っています。
例年通りに、九州・沖縄の経営者たちが1ページずつ紹介されています。


「財界九州」2016年新年号



わたしのページは、「創立50周年、新たな役割を担うホールに」というタイトルです。
ムーンギャラリー小倉本店で、満月の下で、ブッダ孔子ソクラテス・イエスの「四大聖人」が並び立った長野剛画伯の「月下四聖図」を背景にわたしが写っています。
そして、記事には以下のように書かれています。
「2016年、サンレーは創立50周年を迎える。この節目にあたり、当社発祥の地である北九州市松柏園ホテルは約20億円程度を費やし、グランドリニューアルを行う予定だ。また、現在63カ所ある葬祭会館の紫雲閣を、将来100カ所に増やす計画に沿い、16年は福岡近郊の古賀をはじめ、福岡市への再進出を計画している。福岡エリアでは、一般の葬儀に加え、当社が多くのノウハウと実績を持つ社葬を手がけていきたい。
12年、当社は北九積善社より6施設を引き継いだが、おかげさまでいずれも順調に推移している。葬儀業界は再編が進んでおり、今後さらに加速することが予想され、自社施設の建設とともに、積極的なM&Aを展開したい。
現在、セレモニーホールは全国に約7800ほどあり、7万7000と言われる寺院の1割程度だ。ホールで行われるのはあくまで葬儀のみだが、今後、当社の施設は、葬儀に加え、地域の方々が交流を図れるコミュニティセンターにしたいと考えている。死の不安を拭い、遺族の悲しみを癒やす場として、寺院や神社に代わる役割を担いたい」


「財界九州」2016年新年号



わたしは、2001年10月に社長に就任しました。
そして、2002年新年号から掲載していただいています。
まだまだ若輩者ですが、今回で連続15回目の掲載ということになります。
いつも父である佐久間進サンレーグループ会長と一緒に掲載されているのですが、年ごとに掲載の順序が繰り上げられてきており、身の引き締まる思いです。
「会社は社会のもの」と唱えたのはドラッカーです。
やはり、社会の公器を預かる者として大きな責任を感じます。


「財界九州」2016年新年号



同誌には、例年通りに佐久間進会長も登場しています。佐久間会長は着物姿で、 ブログ「『和を求めて』撮影」でも登場した松柏園ホテルの茶室で撮影しています。小笠原流礼法宗家であった故小笠原忠統先生が設計に携わられた由緒ある茶室です。記事は「小笠原家茶道古流の普及に努める」というタイトルで、以下のように書かれています。
「日本の冠婚葬祭互助会事業は、着実な成長を遂げ、1兆8000億円市場と言われる漁業や林業を上回っている。高齢化社会にあり、今後ますます重要な位置を占める業界へと発展するのは明らかだ。かつて業界団体の初代会長として国との交渉や法律・組織づくりに携わった者として隔世の感を禁じ得ない。
2015年、齢80歳を迎え、会長の立場から世のため人のために役に立つ仕事をしたいとの思いが強い。まさに、子曰く『道に志し徳に拠り 仁に依り 芸に遊ぶ』といった心境だ。感謝の80年、この間、幾多の苦しい場面を乗り越えてきたが、今こうして生きているのは天命であり、まだ自分の使命を十分に果たしていないからこそ生かされているのだと痛感する。
幸い、豊前国小倉藩に伝わる小笠原家茶道古流の伝統文化は、北九州市小倉の宝であり、これを守っていくことを依頼された。茶道は建築、造園、陶芸、料理、花などが合わさった総合芸術文化であり、孔子の言葉である『芸に遊ぶ』とは、趣味や教養を楽しむことである。小笠原家の宝である茶道普及に努め、社会貢献を果たしたい」


15年間、親子で登場させていただいています



会長とわたしは、テーマは一見違うようでも、じつはまったく同じことを語っています。
そう、2人とも「人間尊重」の大切さについて語っているのです。
それは「礼」の一字に集約され、その考え方を世に広めることが「天下布礼」です。
1966年の創業時から、わが社は「天下布礼」の旗を掲げてきました。


これからも「天下布礼」に努めます!



わが社は、本業の冠婚葬祭以外にもさまざまな活動に取り組んでいますが、それらはすべて人間関係を良くする、あるいは「有縁社会」を再生する試みなのです。
佐久間会長の著書『人間尊重の「かたち」』(PHP研究所)、わたしの著書『ホスピタリティ・カンパニー』(三五館)の内容をお読みいただければ、わたしの考え方のほとんどは父である会長から受け継がれたものであることがわかるでしょう。
サンレーグループは、これからも「天下布礼」に努めていきます。



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2015年12月19日 佐久間庸和