映画で語る人の死

23日の朝、北九州空港からスターフライヤーに乗って東京に行きました。
東京に着くと、そのまま渋谷にある國學院大學に向かいました。ブログ「國學院大學オープンカレッジ特別講座」で紹介したように、昨年11月11日に一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会・互助会保証株式会社の共催による「國學院大學オープンカレッジ」の最終回に登壇し、「終活」を語りました。今年もオープンカレッジの2クール目がスタートしています。


さまざまな映画を紹介する襟川クロ



23日に開催されたオープンカレッジでは、映画パーソナリティの襟川クロ氏が登壇され、「映画で語る人の死とは」について話されました。襟川氏は1970年代後半後半から、洋楽関連、映画関連のラジオ番組などに出演し、一時期は女優もしてされていた方です。内外の新作映画の、日本での記者会見や試写会などで司会進行などを担当されています。


「マルタのことづけ」について

愛、アムール」について

「母の身終い」について

「くじけないで」について

おみおくりの作法」について

「みんなで一緒に暮らしたら」について

「愛を積むひと」について

おくりびと」について



襟川氏は、「死」を題材にした内外の映画を紹介して下さいました。
「マルタのことづけ」「愛、アムール」「母の身終い」「くじけないで」「おみおくりの作法」「みんなで一緒に暮らしたら」「愛を積むひと」「海街diary」「おくりびと」といった作品を実際のチラシの画像を投影しながら、紹介していきました。





いわゆる「終活」をテーマにした「マルタのことづけ」「愛、アムール」「母の身終い」「みんなで一緒に暮らしたら」などの洋画は未見なので、ぜひDVDで観てみたいと思いました。
襟川氏は、それぞれの作品の見所をわかりやすく説明して下さいました。


ブログ「愛を積むひと」で紹介した日本映画も取り上げられました。わたしが2日前に観たばかりの作品です。襟川氏いわく、「樋口可南子さんは、吉永小百合さんの持っている清楚な雰囲気を受け継いだ女優さん」と表現されていましたが、まったく同感です。また、主演の佐藤浩市についても「いつもは強い男の役ばかりやっているけど、この映画では妻を亡くして泣き崩れる弱っちい男を演じていて、これがなかなか良かった」と言われていました。


日本映画の新作では、他に「海街diary」が紹介されました。
これは吉田秋生のベストセラー・コミックを実写化したドラマで、綾瀬はるか長澤まさみ夏帆広瀬すずが鎌倉に住む四姉妹を演じています。メガホンを取るのはブログ「そして父になる」で紹介した映画などの是枝裕和監督ですが、襟川氏いわく「この映画には、葬儀や法事のシーンがたくさん登場する」とのこと。また姉妹たちは、毎朝必ず仏壇を拝むのだそうです。なんとなく小津安二郎の映画を連想してしまいます。それならば、ぜひとも観なければ!



また襟川氏は、ご自身と交流があった俳優さんたち、宇津井健山岡久乃杉村春子森繁久弥伴淳三郎高倉健といったスターたちの思い出についても語られました。親しかった健さんからは「嫌な仕事は受けないほうがいいよ」というアドバイスを受けたそうです。
襟川氏は年間で500本の映画を観るそうです。プロはやっぱり凄いですね。
襟川氏の紹介して下った映画は未見のものが多かったので、勉強になりました。



わたしは、『死が怖くなくなる読書』(現代書林)の続編として、『死が怖くなくなる映画』という本を書きたいと思っているのですが、この日の講座は非常に参考になりました。
襟川氏も言われていましたが、人が死を迎える映画をたくさん観て疑似体験を続ければ、脳が「自分はもう何度も死んでいる」と錯覚するのではないでしょうか。映画は五感で観るものなので、読書以上の疑似体験が可能になると思います。映画って本当に面白いですね!


國學院大學にて・・・・・・



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2015年6月24日 佐久間庸和