毎日が幸せ


いま、羽田空港です。これからスターフライヤーに乗って北九州へ帰ります。
今朝の「西日本新聞」に、ミャンマーから来日して松柏園ホテルで働くニン・プィン・ウーさんを紹介する記事が掲載されました。


西日本新聞」6月10日朝刊



記事は「夢かない『毎日が幸せ』」という見出しで、「小倉北区のホテルでブライダル担当 ニン・プィン・ウーさん(28)」として、以下のように書かれています。
「生まれ育ったミャンマーから2年前に来日、勤務する小倉北区松柏園ホテルでブライダルを担当する。『日本語の敬語表現が難しく、毎日が勉強。それでも幸せ』
中学生の頃、テレビドラマ『おしん』を見て、自国にはない真っ白な雪と美しい桜に感動し、日本で働きたいと思うようになった。高校卒業後、看護師をしながら日本語を猛勉強し、日本の大学を受験したが失敗した。それでも『少しでも日本の文化に触れたい』と11年春、在留邦人でつくる『ヤンゴン日本人会』の事務所で働くようになった。
翌年、転機が訪れる。松柏園ホテルを運営するサンレー小倉北区)の佐久間進会長が、門司区にあるミャンマー式仏教寺院『世界平和パゴダ』の支援活動に関わっている縁で事務所を訪問。その際に日本への思いが伝わり、13年10月、通訳として同ホテルに採用された。『一度は諦めた夢。自然や建物、食べ物など日本の全てが新鮮で輝いてみえた』と話す。
勤務態度が評価され、ブライダルも担当。客の意向を聞き、千枚以上あるドレスの中から数着を選び出す。1日6組を応対することもある。『一生に一度のイベントに携われるのがうれしい。日本で技術や文化を学び、将来は母国でブライダル店を営みたい』。夢は広がる」


毎日新聞」3月9日朝刊



ブログ「祖国でブライダル事業を」でも紹介したように、今年3月9日の「毎日新聞」でもニン・プィン・ウーさんが紹介されました。彼女は、ちょっとした有名人になりました。
ブログ「ミャンマー授業」で紹介したように、昨年11月4日、わたしは北九州市戸畑区にある明治学園高校で「ミャンマー」についての講演をしましたが、そのときニン・プィン・ウーさんに同行してもらって、高校生たちの前で話をしてもらいました。彼女は日本の着物を初めて見たとき、「なんて綺麗なの!」と感動したそうです。しかし、日本の新郎新婦があまり着物に関心を示さないことを不思議がっていました。「なぜ、日本人はあんなに綺麗な着物を着ないのか?」という問いは、日本人であるわたしの心にも突き刺さりました。


松柏園ホテルの衣装室で



わが社では、ニン・プィン・ウーさんがミャンマーでブライダル事業を起業することを全面的にサポートしたいと考えています。わたしは「アジア冠婚葬祭業国際交流研究会」の副座長として昨年ミャンマーの冠婚葬祭業界を視察しましたが、ミャンマーほど互助会システムが合う国はないように思いました。今後、ミャンマーをはじめ、タイ、ベトナムなどの東南アジア諸国で日本発の冠婚葬祭互助会システムが続々と誕生するのではないでしょうか。ニン・プィン・ウーさんと同じく、わたしの夢も広がります。



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2015年6月10日 佐久間庸和