全互連賀詞交歓会

ブログ「孔健講演会」で紹介した経営者経営研究会は、非常に盛会でした。
その後、26日の17時から全互連「新年賀詞交歓懇親会」が開かれました。
場所は、東京・亀戸にある(株)日冠さんの結婚式場「アンフェリシオン」です。


最初に会長挨拶をしました



最初に全互連の会長であるわたしが挨拶しました。
わたしは「新年明けましておめでとうございます。全互連会長の佐久間でございます。皆様方には、すがすがしい新春をお迎えのことと、心からお慶び申し上げます。本日は、ご多忙の中を、全国冠婚葬祭互助会連盟の新年賀詞交歓会に、多数のご臨席を賜りました。誠にありがとうございます。年頭にあたりまして、一言ご挨拶を申し上げます。 
おかげさまで、昨年6月の定時総会で会長に就任いたしまして、早いもので7ヶ月となりました。わたしは会長就任にあたり、初期設定とアップデートの話を申し上げました。
互助会も半世紀以上を経て一種の制度疲労を迎え、システム異常を起こしているとの見方もあり、今こそ『相互扶助』という初期設定と、『無縁社会』を乗り越え『有縁社会』を再生するためのアップデートが互助会業界に求められているという話でした」


柳田國男の話をしました



続いて、「昨年11月、互助会保証の藤島社長とともに國學院大學で特別講義をさせていただきました。國學院国学とは江戸時代に起こった学問で、『古事記』や『万葉集』の研究などを通じて『日本人とは何か』を追求しました。その志を受け継いだのが新国学としての日本民俗学で、柳田國男折口信夫らが『日本人とは何か』を追求しました。わたしは、その答えは冠婚葬祭にあると思っています。冠婚葬祭は日本文化そのものではないでしょうか。
民俗学者柳田国男の名著『先祖の話』は、敗戦の色濃い昭和20年春に書かれました。柳田は、連日の空襲警報を聞きながら、戦死した多くの若者の魂の行方を想って、『先祖の話』を書いたといいます。『日本民俗学の父』である柳田の祖先観の到達点です」と述べました。


無縁社会」の到来について話しました



さらに、わたしは「柳田がもっとも危惧し恐れたのは、敗戦後の日本社会の変遷でした。具体的に言えば、明治維新以後の急速な近代化に加えて、日本史上初めてとなる敗戦によって、日本人の『こころ』が分断されてズタズタになることでした。柳田の危惧は、それから60年以上を経て、現実のものとなりました。日本人の自殺、孤独死、無縁死が激増し、通夜も告別式もせずに火葬場に直行するという『直葬』も増えています。遺骨さえも火葬場に置いてくるという『0葬』も話題になっています。家族の絆はドロドロに溶け出し、『血縁』も『地縁』もなくなりつつあります。そして、日本社会は「無縁社会」と呼ばれるまでになりました。この「無縁社会」の到来こそ、柳田がもっとも恐れていたものだったのではないでしょうか。いま、柳国國男のメッセージを再びとらえ直し、「血縁」の重要性を訴える必要があると思います」と言いました。


今年も、どうぞよろしくお願いいたします!



最後に、わたしは「わたしたちは血縁、地縁といったさまざまな『縁』に支えられて生きています。『縁』という目に見えないものを実体化して見えるようにするものこそ冠婚葬祭です。結婚式や葬儀、七五三や成人式や法事・法要のときほど、縁というものが強く意識されることはありません。冠婚葬祭が行われるとき、『縁』という抽象的概念が実体化され、可視化されるのではないでしょうか。わたしたちは、儀式という『文化の核』によって『幸せ』を売っているのです。わたしは、この仕事に心の底から誇りを持っています。そして、みなさまのような素晴らしいお仲間がいることに誇りを持っています。今年も、どうぞ、よろしくお願いいたします!」と述べました。挨拶を終えると盛大な拍手を頂戴して、感激しました。また、わたしの正面に「孔子の子孫」である一般社団法人・世界孔子協会の孔健会長がおられて、わたしの顔をじっと見ておられたので身も心も引き締まる思いでした。



続いて、来賓を代表して互助会保証株式会社の藤島社長、全互協の井辺専務理事が挨拶されました。
そして、全互連の新道前会長(あいプラン社長)の音頭で乾杯しました。
会場には、和気あいあいとした家族的な雰囲気が流れました。
その中で、全国各地の仲間たちと楽しい時間を過ごすことができました。
最後は、ナウエルの宮嶋社長による「一本締め」で終わりました。



全互連は、冠婚葬祭互助会業界の保守本流であります。「縁」や「絆」の重要性が叫ばれている今こそ、地域社会に深く根差した全互連各社の役割は大きいと思います。明日は、大塚で全互協の理事会および臨時総会、そして新年賀詞交歓会が開催されます。



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2015年1月27日 佐久間庸和