支え合いの街づくり

今日の「毎日新聞」朝刊に第22回目の「北九州発 ハートフル通信」が掲載されました。
今回のタイトルは「支え合いの街づくり」です。



毎日新聞」6月13日朝刊



先日、黒崎コムシティで、NPO法人北九州ホームレス支援機構の奥田知志理事長と公開で特別対談を行いました。同い年の奥田理事長とは、もう何度もシンポジウムなどでご一緒しています。互いの道は違えども、ともに無縁社会に挑み続ける同志だと思っています。



対談のテーマは「支え合いの街づくり」で、学園&地域交流ネットワーク設立10周年記念イベントとして開催されました。会場には定員を超える多くの方々が訪れ、超満員になりました。聴覚障害者の方々のために手話通訳者が用意され、対談速記がプロジェクターに投影された。NHKや新聞各社も取材に訪れ、注目度の高さに驚きました。



現在、日本は、65歳以上の高齢者が4人に1人という超少子高齢社会です。高齢化率の高さでいえば、日本は世界一であり、北九州市は、政令指定都市の中で一番です。つまり、世界一高齢化率が高い都市ということになります。
最近、「2030年問題」なるものがよく取り上げられます。今から16年後の2030年、平成42年には、高齢者が3人に1人になると予測されます。高齢化に伴い、認知症も急増する。その結果、思いがけず事故や事件になることが危惧されているのです。



また、未婚、離婚、死別等による「単身者世帯」が多くなり、孤立する人や、孤独死が急増すると言われます。さらに、国の在宅介護の強化により、老老介護や介護者不足なども深刻な問題です。このように、「超少子高齢社会」には切実な問題が山積みしているわけです。そこで、そんな社会を生き抜くためにはどうすべきか、奥田理事長とわたしは大いに語り合いました。



わが社は「隣人祭り」をはじめ、さまざまな事業や活動に取り組んでいます。これまでの企業は「社会に良いことをしてももうからない」と言われていました。しかし、これからの企業は「社会に良いことをしないと生き残れない」時代だと思います。北九州市には、社会に良いことをしている企業がたくさんあります。また、高齢者や被災者の方々を支える「思いやり」のある人々がたくさんいます。北九州市は、日本一の「支え合いの街」になれるのではないでしょうか。



泣いても笑っても、人生は一回きりです。
その人生を卒業するときに「ああ、この街で生きることができて良かった」と言いたいものです。北九州市に住むわたしたちは、「支え合いの街」をつくりたいものです。この街は、日本いや世界のモデル都市になる可能性を持っているのですから・・・・・・。


毎日新聞」5月18日朝刊



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2014年6月13日 佐久間庸和