冠婚葬祭の専門家として


17日の夜は、小倉で北九州財界を代表する方々と会食しました。
来月から、わたしが某経済団体の副会長に就任することになったのです。
会食の席では、北九州市長選や門司港活性化などの話題で盛り上がりました。
18日は、早朝から松柏園ホテルの神殿で行われた月次祭に参加しました。
今日は、交通安全の御守りが参加者に渡されました。


今朝の月次祭のようす

交通安全の御守りが渡されました



その後、恒例の「平成心学塾」を開催しました。
いつものように、わたしが登壇して話をしました。最初は冠婚葬祭互助会業界に関する話題からスタートし、それから17日に発売されたばかりの『決定版 冠婚葬祭入門』(実業之日本社)を参加者全員に配り、同書の内容について話しました。


平成心学塾」のようす



わたしは、参加者に「冠婚葬祭とは何か?」と問いかけました。
「冠婚+葬祭」として、結婚式と葬儀のことだと思っている人も多いようです。たしかに婚礼と葬礼は人生の二大儀礼ではありますが、「冠婚葬祭」のすべてではありません。「冠婚+葬祭」ではなく、あくまで「冠+婚+葬+祭」なのです。


冠婚葬祭について説明しました



「冠」はもともと元服のことで、現在では、誕生から成人までのさまざまな成長行事をさします。「祭」は先祖の祭祀であり、正月から大晦日までの年中行事です。
そして、「婚」と「葬」があります。結婚式ならびに葬儀の形式は、国により、民族によって、きわめて著しく差異があります。これは世界各国のセレモニーというものが、その国の長年培われた宗教的伝統あるいは民族的慣習といったものが、人々の心の支えともいうべき「民族的よりどころ」となって反映しているからです。


冠婚葬祭は文化の核である!



日本には、茶の湯・生け花・能・歌舞伎・相撲といった、さまざまな伝統文化があります。そして、それらの伝統文化の根幹にはいずれも「儀式」というものが厳然として存在しています。儀式なくして文化はありえず、ある意味で儀式とは「文化の核」であると言えるでしょう。


カタチにはチカラがある!



わたしは、冠婚葬祭互助会を経営しながら、大学で孔子の思想などを教えています。講義では、特に孔子が説いた「礼」について重点的に説明します。「礼」は儀式すなわち冠婚葬祭の中核をなす思想ですが、平たく言うと「人間尊重」であると思います。そして、「礼」を形にしたものが「儀式」です。孔子は「社会の中で人間がどう幸せに生きるか」ということを追求した聖人ですが、その答えとして儀式の重視がありました。人間は儀式を行うことによって不安定な「こころ」を安定させ、幸せになれるのです。そう、カタチにはチカラがあるのです!


「初期設定」と「アップデート」の両方が必要!



冠婚葬祭のルールは変わりませんが、マナーは時代によって変化していきます。最近、情報機器の世界では「アップデート」という言葉をよく聞きます。アップデートによって新しい機能が追加されたり、不具合が解消されたりするわけです。冠婚葬祭にもアップデートが求められます。基本となるルールが「初期設定」なら、マナーは「アップデート」です。
わたしは、現代日本の冠婚葬祭における「初期設定」と「アップデート」の両方がわかるガイドブックをめざして同書を書きました。


冠婚葬祭の専門家として・・・・・・



最後に、わたしはこれまで「ブッダ」や「孔子」や「ドラッカー」や「グリーフケア」や「読書」や「法則」・・・・・・じつに、さまざまなテーマで本を書いてきました。でも、わたしにとっての最大のテーマは「冠婚葬祭」です。わたしは「冠婚葬祭の専門家として、ど真剣に、性根を入れて、この本を書きました。そして、冠婚葬祭の専門家としてあらゆる方々にセレモニーを提供していきたいと思います。もちろん、サンレーのみなさんとともに」と言いました。
そのとき、参加者の目が確かに輝いたような気がしました。社員のみなさんには、ぜひ冠婚葬祭の専門家として『決定版 冠婚葬祭入門』の内容を暗記するほど読んでほしいと思います。
昼からは、松柏園ホテルからリーガロイヤルホテル小倉に移動して、小倉ロータリークラブの卓話を行います。テーマは「なぜ、わたしは本を書くのか」です。



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2014年4月18日 佐久間庸和