親孝行と互助会

2月26日、78年前に「二・二六事件」が起こった日に東京に入りました。
午後から神谷町にある互助会保証株式会社を訪れました。わたしは、同社の監査役を務めさせていただいています。資本金39億8000万円、168社の互助会と7,172億円を契約している互助会保証株式会社の発展と業界の信用確保のために全力で取り組む覚悟です。


互助会保証が入る森ビル40番



監査役会に続いて、わたしは取締役会に出席しました。
さまざまな議題の後、昨年末に行われた「韓国ミッション」の報告が行われました。
昨年12月19日、業界のミッション一行が韓国にある「孝大学院大学校」を訪問されたそうです。孝大学は、1996年10月に設立された「孝」について学習する専門の大学院です。学科は「孝」を中心に置いた「倫理学科」「神学科」「キリスト教学科」「社会福祉学科」「青少年指導学科」「音楽科」などがあり、修士・博士課程が設置されています。


「韓国ミッション」報告書の表紙

大学院大学校についての報告書



卒業生たちは、2007年に制定された「孝の啓蒙を支援する法律」に基づき研究し習得した「孝」の知識を韓国内の各地で、親に対する「孝」として普及啓蒙活動(主に講演会活動)を行っています。この普及啓蒙活動に対しては、国家予算が組まれているとのことで、韓国がいかに力を国ぐるみで「親孝行」に力を入れているかがよくわかります。


なんと、わたしの名前が出てきました!



配布された孝大学の資料には、なんと以下のように書かれていました。
「これからこの普及啓蒙活動に関するもっと望ましいモデルを作ろうと考えているとのことで、日本との連携に強い関心を示していた。また、中国の『孔子文化賞』を受賞された株式会社サンレー佐久間庸和社長についてはよく知っており、ぜひ大学で特別講演をお願いしたいが、予算の関係上招待できないのが大変残念だとの発言があった」
わたしは、これを聞いて大変驚くとともに、嬉しく思いました。ぜひ、次回の保証会社さんの韓国ミッションに同行させていただき、孝大学さんで講演させていただきたいです。


「リビング北九州」2013年2月23日号



ブログ「親の葬儀は人の道」でも紹介したように、孔子が開いた儒教では、親の葬儀をあげることを「人の道」と位置づけました。孔子の最大の後継者というべき孟子は、人生の最重要事と位置づけています。儒教における「孝」とは、何よりも親の葬儀をきちんとあげることなのです。韓国では「孝の啓蒙を支援する法律」が制定されているそうですが、ぜひ、これは日本でも見習うべきだと思います。いっそのこと、日本には親の葬儀を確実にあげることができる冠婚葬祭互助会というシステムがあるわけですから、すべての国民に互助会への入会を義務づけてもいいように思います。別に、必ずしもサンレーに入会する必要はありません。どこの互助会でもいいのです。各自が入りたい互助会に入ることで、とりあえず「わたしは親の葬儀を必ず行います」という証明になるのではないでしょうか。


意見交換会が行われた東京芝とうふ屋「うかい」



取締役会の後は、場所を東京芝とうふ屋「うかい」に移して、意見交換会が行われました。東京タワーの真下という最高のロケーションに手入れの行き届いた日本庭園が素晴らしい「うかい」でも、わたしは「互助会の加入義務化」の考えについて多くの方々にお話しました。
翌日行われた全互協の「儀式創新プロジェクト会議」でも互助会の加入義務化について発言したところ、アークベルの北村芳明社長、サニーライフの大西孝英社長をはじめ、多くの方々の賛同を得ることができました。何よりも消費者の立場が優先されるこの時代、「互助会の加入義務化」など「なんと、ナンセンスな!」と思われるかもしれませんが、儒教という東アジア共通の思想から見れば、きわめて自然な発想であると確信します。なぜならば、わたしは現代日本における儒者であると、自分では思っていますので・・・・・・。
わたしは、これからもこの構想について考察を続け、発言していきたいと思います。


意見交換会のようす



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2014年2月27日 佐久間庸和