S2M


わたしは、これまで多くの言葉を世に送り出してきました。
この際もう一度おさらいして、その意味を定義したいと思います。
今回は、「S2M」という言葉を取り上げることにします。



ブログ「新年祝賀式典」でも紹介したように、2014年1月4日に行われたサンレーグループの新年行事において、参加者全員で「S2M宣言」を唱和しました。
わたしが2001年10月に株式会社サンレー代表取締役社長に就任した際、新しく打ち出したミッション・ステートメントが「S2M」です。アメリカのマネジメント・シーンで流行となっていた「B2B」(ビジネス・トゥー・ビジネス)や「B2C」(ビジネス・トゥー・カスタマー)のごとく、深く豊富なメッセージを簡潔にまとめようと思い立ち、生まれたものです。


サンレーグループの「S2M宣言」



まず、「私たち、サンレーグループ社員は、S2Mの精神をもって21世紀にチャレンジします」という前置きの後、以下のように続きます。



一.SUNRAY TO MEMBERS     会員様のお役に立てるサンレー 
一.SYSTEM TO MONEY       財務力を強化するシステムの確立
一.SPEED TO MARKET       市場への迅速な対応
一.SKILL TO MAJOR        一流になるための技術の向上
一.SERVICE TO MIND       お客様の心に響くサービス
一.SMILE TO MANKIND      すべての人に笑顔を
一.SUPPORT TO MORAL      倫理・道徳 実践の支援
一.STRAIGHT TO MISSION   社会的使命の追求



サンレー創立35周年記念式典のようす



2001年11月18日のサンレー創立35周年記念式典では、「SUNRAY TO MEMBERS」「SYSTEM TO MONEY」「SPEED TO MARKET」「SERVICE TO MIND」の4つを発表。翌2002年11月18日の創立36周年記念式典において、「SKILL TO MAJOR」と「STRAIGHT TO MISSION」の2つが加わりました。関係者を驚かせましたが、さらに翌2003年11月18日の創立37周年記念式典において、「SMILE TO MANKIND」と「SUPPORT TO MORAL」の2つがさらに追加されたのです。
前代未聞の「増殖する経営理念」として有名になりました。


新年祝賀式典で頭上に掲げられたS2M



現在では、仏教の「八正道」や儒教の仁義礼智忠信孝悌といった「八徳目」と同じく聖なる数字の8つにまとめられ、サンレーグループの各事業所で毎朝、唱和されています。
敬愛するピーター・ドラッカーの思想をはじめ、あらゆる「人間尊重」の経営思想のエッセンスが「S2M」の中には込められています。




全員で「S2M宣言」を唱和



「S2M」では、新時代に必要なコンセプトをすべて「S2M宣言」にまとめたわけです。多くの方々から「すばらしい」というお褒めの言葉を頂戴しました。しかし、経営理念は俳句や短歌とは違って、たとえ文学的な技巧が優れていてもまったく意味がありません。また、広告のコピーともまた違います。あくまで経営理念は、それを実践して初めて意味があります。
わが社では、8つの経営理念に各部署がどのように関わり、どのように取り組んでいくかをチャート化し、いつもチェックするようにしています。



S2M MAP 2014



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2014年1月5日 佐久間庸和