隣人祭りと有縁社会


いよいよ11月になりました。今年も、残り2カ月ですね。
ブログ「なぜ隣人祭り開く?」で紹介した会報誌の第3号が刊行されました。
西日本新聞社が主宰する「路地裏オトナ塾」の会報誌です。
「シニアの積極ライフ 応援マガジン」と銘打たれています。


「路地裏オトナ塾」第3号より



「冠婚葬祭を考える」の第3回目のタイトルは、「隣人祭りを通して、無縁社会から有縁社会再生へ。」です。 かつて日本には、血縁や地縁という深い絆がありました。しかし、現在はそれらを急速に失い無縁社会が加速しています。では、どうすれば有縁社会をとりもどせるのか。わたしは、その最大の方策の1つが「隣人祭り」であると思います。



隣人祭りとは、普段あまり接点のない同じ地域の隣人たちが集って、歩み寄る機会をつくることです。1999年パリから始まり、今やヨーロッパを中心に世界30ヶ国以上、1000万人もの人々が参加しています。コンセプトは、「助け合い」や「相互扶助」。そう、日本の互助会の精神と非常に似ています。



2008年10月、互助会であるわが社は、日本で最も高齢化が進行し、孤独死も増えている北九州市で開催する隣人祭りをお手伝いしました。その後、年々開催回数を増やし、2013年には550回の開催を予定しています。今や、北九州市は世界に誇る「隣人都市」と言っても過言ではありません。



本家のフランスをはじめ、欧米諸国の隣人祭りは地域住民がパンやワインを持ち寄る食事会ですが、私たちがプロデュースするイベントは、秋の月見を取り入れた「隣人祭り 秋の観月会」、クリスマスを取り入れた「クリスマス隣人祭り」といった季節の年中行事などを取り入れ日本流にアレンジ。また、高齢者だけではなく、子どもとの異世代交流の場としての一翼も担っています。



隣人祭りで知り合いができると挨拶を交わす人の数が増え、結果として孤独死を防ぐことができるでしょう。さらに、人生最後の祭りである「葬祭」でも知人や友人が増えれば、当然ながら葬儀の参列者も多くなります。「隣人祭り」は「有縁社会」という「ハートフル・ソサエティ(心の社会)」を生み出す魔法の祭りなのです。あなたも、隣人祭りに参加してみませんか。
そして、自分でオリジナルの隣人祭りを開いてみませんか。きっと、世界が変わりますよ。


隣人の時代―有縁社会のつくり方

隣人の時代―有縁社会のつくり方

なお、今回は拙著『隣人の時代』(三五館)を5名様にプレゼントします。
「路地裏オトナ塾」の読者のみなさん、どうぞ、ふるってご応募下さい!



*よろしければ、「一条真也の新ハートフル・ブログ」もどうぞ。



2013年11月1日 佐久間庸和